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イケイケな都市を見に行く|上海2018 #1

上海という都市は知ってはいるけども、何があるのか、具体的なイメージは無い。中国最大の都市、上海雑技団、上海蟹?、といった、ぼんやりしたイメージだ。だから、友人が提案するまで、旅先として考えることは無かった。

きっかけは転職をして有休消化に入った友人だった。もう1人、初海外の友人も巻き添えに、どこかに行こうという流れになった。

「男3人旅だから、夜に酒が飲めれば、どこに行っても面白いとは思う。」(自分。割とどこでもいいタイプ。)

「うーん、なんか適当に。」(シナリオライターの友人。割となんでもいいタイプ。)

「では上海に行こう。今しか見られないイケイケの都市を見てみたい。」(歴史好きの友人。全部やってくれるタイプ。)

こうしてバブル期日本を知らない僕らは、ナウでヤングでイケイケな都市に旅立った。

出発 一方での大冒険

シナリオライターの友人(以下「ライター」)と日暮里で合流し、成田空港へ。が、初手で、ターミナルを間違えるという凡ミス。高確率で2分の1の賭けに失敗するのはなぜか。

ターミナル間バスでダッシュをしていたころ、歴史好きの友人(以下「レキシ」)は、先に現地入りしており、南京城を人の倍の時間をかけて観察していた。ちなみにレキシ、前日の宿が見つからず、くまモンに助けられたなどと言っている。きっと中国の妖にやられたに違いない。
(後から聞いた話では、ホテルが看板すら出していないところだったようで場所が分からず、近くにあったくまモンのアンテナショップに助けを求めたらしい。)

上海は意外と近く、東京からなら沖縄と似たような距離感である。そのため、機内で映画「ダンケルク」を観ていたところ。主人公の1人がもうすぐダンケルクに着く!というときに、こちらは上海に到着した。ダンケルクに着いた後の物語を観るのは、数年の時を要した。

合流 ウィーアーオールメン

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到着した上海浦東空港では、あたりに漂う中華料理の美味しそうな香りが出迎えてくれた。日本人にも馴染みの深い中華料理の香りは、食欲をそそるものがある。

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巨大な空港から市内へは、普通の地下鉄で向かう。リニアモーターカーもあるのだが、もっぱら観光的な乗り物で、あまり実用的とは思えない。(一応、少し早く市内に到着するようだが、追加料金が結構大きい。)

無事に上海駅に到着し、まずはホテルへ。その前にライターが、タバコを買うためにコンビニ、ローソンへ。そして迷うことなく日本語で「タバコください。◯番」と伝える。初海外とは思えない豪胆さである。身振り手振りで伝えて無事購入。

ただ、これが意外とファインプレーで、どうも上海(というか中国)は、英語が全く伝わらないため、気にするだけ無駄のようだった。後で知ることになるが、日本人に対する英語以上に、上海市民は英語が伝わらない。なるほど、これがイケイケか。

ホテルは迷うことなく到着した。チェックイン手続きをすると、どうも様子がおかしい。3人1部屋で泊まるため、ツインにエクストラベッドを予約していたはずだが、どうもエクストラが入っていなかったらしい。「ベッドが2つしかないがいいか?」的なことを言われるが、あまりよくはない、こちらは「ウィーアーオールメン」なのだ。

どうにかその場でエクストラベッドを入れてもらう交渉をしているところで、後ろにレキシが合流。ビニール袋に入った謎の食べ物を持っている。曰く、「屋台で買った」とのこと。そしてどうやら大変おいしいとのこと。見た目はあまり綺麗とは言えないビニール袋だったが、さすが中国、あなどれない。

部屋に入ると掃除のおばちゃんに話しかけられる。笑顔で中国語でまくしたてられるが、サッパリ分からない。察するに掃除がいらない場合は電話してくれ、みたいなことを言っているようだが果たして・・・

外灘 イケイケバブリー

時刻は15時ごろ。とりあえず上海市内のイケイケな場所に行こう、ということで、ビルが立ち並ぶ外灘(ワイタン)へ。19世紀後半からの外国人居留地(租界)であり、当時の西洋式建築が残りながら、現在では官庁、銀行、高級ブランド点が立ち並ぶ、繁華街である。

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西洋式建築&高級ブランド店という、日本でいう銀座っぽい雰囲気の中、対岸には上海のシンボル的な東方明珠塔 (東方テレビタワー)を中心とした高層ビル街が臨む。なるほど確かにバブリーでイケイケだ。

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ビル群を臨むエリアは、観光スポットとなっており、大勢の観光客がいる。すると2人組の女性に話しかけられ、写真を撮ってくれと頼まれた。断る理由もなく、カメラを預かり撮ってあげると、今度は自分たちも撮ってあげると言う。少し不安になりつつも、上海自体は治安がいいということもあり、カメラを預けて、撮ってもらう。カメラはすぐに返してもらった。杞憂だったか。が!

やはりというか、この後が怪しい。どうも「チャイナキモノが見られる店があるから一緒にいきましょう」と言ってくる。ここらで怪しさが臨界を超えたので、すっぱりと断りを入れた。後で調べたところ、有名な詐欺師らしく、男性には「可愛い女性がいるところに行こう」、女性には「おいしいお茶を飲みにいきましょう」と声をかけ、ぼったくり店に誘うらしい。チャイナキモノの言い方よ。

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川を渡って東方明珠塔 (東方テレビタワー)に。東京タワーや東京スカイツリーの色を見慣れている日本人的には、色合いが慣れない。レキシが言うには、「バブリーだと、どこも装飾が派手になる。かつて日本もそうだった」らしい。同い年のはずなのだが、彼は時間を超越しているようだ。

バブリーな東方明珠塔よりも、そろそろお酒を入れたい我々は、展望台に上ことはせずに、足早にホテル近くのグリル&バー「藍蛙」に入った。

全く中華料理ではなく、それどころか、アメリカンな食事とお酒だったが、これが実際結構美味しい店だった。こうしてお酒を飲んでいると、日本で飲んでいるのと変わらない。なぜならば、

上海に来てから、まだ現地らしい食べ物を食べていない。


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