大峯千日回峰行 修験道の荒業:塩沼亮潤、板橋興宗 を読みました

大峯千日回峰行とは、
1日48キロの山道を雨が降ろうが、風が吹こうが歩き続けることを約千日続ける大変な修行です。
山道なので標高差もありますし、危険な動物がいたり、季節によっては気温差も命取りになります。

千日回峰行を達成した塩沼亮潤氏と曹洞宗の板橋興宗氏が宗派を越えて対談をしたのが本書です。

本書を通じて、わたしが学んだこと、実践しようと考えていることなどをまとめました。

掃除は日本の文化

あなたが最後に部屋の掃除をしたのはいつですか?

部屋をきれいにしようと分かっていても、ついついおろそかになったり、部屋がぐちゃぐちゃになって手が付けられない…なんてこともありますよね。

まずは少しずつ部屋を掃除してみようと思います。
いきなり全部をしなくても、今日は床だけでも、洗面台だけでもいいです。
気分も良くなりますよ♪

自分自身との対話

塩沼亮潤氏が千日回峰行を振り返ったお話の引用です。

一年の行の中で、身体が調子いいなというのはわずか一日くらいです。
今日だったら二往復くらいできるなというのはほんの一日ぐらい。
あとはどこか何がしかの故障やら、痛みやら、つらさをこらえながらの四カ月ですので、その中でいい按配で自分自身を見つめ直すということです。
ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けません。自分の心というのは自分の心でしか磨けないと思うのです。

どんなに調子が良くても、悪くても大変な行を続けるためには常に自分自身を見直し、できることをやりつづけることが大切です。

わたし自身も楽器を吹く際に、今日は調子が良いな…今日は調子が悪いな、とついその日のコンディションに左右されてしまいます。
そんな時は自分自身を見つめ直してみたいと思います。

日本人とアニミズム

アニミズムとは、ざっくりいうと自然界のそれぞれのものに固有の霊が宿る信仰です。
日本人は大昔には山岳信仰や自然信仰など、大きな山・木・岩などへ畏敬の念を抱いてきました。

大自然や神社・仏閣を訪ねると、厳かな雰囲気を感じられるのは日本人ならではの感性だと思います。

豊かで快適な生活

現代では、物質文明が豊かになり、何も考えなくても快適な生活が与えられるようになりました。
故に、人として大切な何かを「求める」ことを忘れてきているのではないでしょうか?

自分に問いかけてみよう。
「何をしたいのか?」「どんな思いがあるのか?」

行を捨てる

「千日回峰行をしたらどうなるんですか」と皇太子殿下がお尋ねになったそうです。
返答は、「千日回峰行を満行した者は阿闍梨と呼ばれますが、社会的には何の価値もないものです」

厳しい修行をした「だけ」では何も意味をなさないということです。
地位や肩書にとらわれずに、常に自分自身を見つめ直し続ける。
一生が修行ということになりますね。


次はどんな本を読もうかな…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?