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フェルミ推定やケース対策よりも?(後半戦)

1.はじめに

コンサル就活ハックは本論では述べません。世の中、専門的にご支援されている方が多くいらっしゃいます。また関連書籍も多く出版されています。面接対策を期待されている方は、そっとじ。ください。

さて、前半戦では下記の様な愚論を述べました。
結論は、問題解決思考を身に付けて下さい。です。

前回最後に、大見得を切ってしまったのですが。振り上げた刀です。振り下ろしますが。温かい目で見守って下さい。

後半戦では、問題解決思考を身に着けていないが故に見られる、フェルミ推定とケース対策における、3つの落とし穴について記述します。
要は、評価を落としている。つまりは、落選してしまう理由ですね。

2.落とし穴①:大前提。そもそも論

フェルミ推定は、まだ大丈夫だけど。ケースはこれが危ういかな。

誰の、課題を解決し、結果、何を目指すのか。

そもそも出題側が、ぼやかしてしか言わないので、大学入試や資格試験同様に、理屈で問題を解くアプローチにしてしまっているのかも。ですが。

何が言いたいか。

コンサルティングは無機質な、情報処理業務ではありません。必ず、クライアントがいます。クライアントは、課題を抱え、コンサルタントに解決を切望しています。

特にケースでは、そのシチュエーションを再現している。とは、前半戦でお伝えした通りです。ややもすると、ケース問題も、フェルミ推定の様に、数字のお遊び(あっ。失礼)に終始してしまう。

もったいない。

お客様を想定して下さい。ケース問題で設定された問いは、誰の問題ですか。社長?事業責任者?。現状をどの様に定義しますか。その上で、目標設定は、どの範囲、いつまでに達成が必要ですか。この定義を疎かにして思考がとっちらかってしまう。そんな事象に良く出くわします。

問題解決で言う、「1.現状把握」と「2.問題定義」です。

3.落とし穴②:期待されるゴール

その上で、期待されるゴールを確認しましょう。

売上〇倍とか、利益〇倍とか。言いますけど。

例えば、目標とする時間軸をどう置くかでも取り得る施策は変わります。それっていつの話しているの?みたいな事にならないように。また、誰を想定クライアントとしているのか。その対策案って、社長に言っているの?現場の管理者に言っているの?そんな粒度の混在も良く見受けます。

このゴール設定が狂っていると、特に時間軸で誤謬が生じます。現状の問題が3つあります。これを解決します。とか言うけど、時間軸ズレてない?とか。未開拓の市場セグメントへターゲットを広げて売上拡大を図りますっていうけど、ものすごく時間がかからない?とか。

問題解決の「3.要因分析」、「4.対策立案」、「5.計画化」につながります。(はい。ちょっと強引に当てつけました。分かってます。はい。)

例えば、1年間で実施できる短期施策と3カ年で組織体質を変える中期策に分けます。短期施策は現場担当者の職責で、3つの〇〇方針を実施し。中期策は経営者判断で、大きく〇〇市場への進出へ舵を切ることで、云々とか言ってくれると。内容が正しいかどうかとか、置いといて。お客様の状況を踏まえて話してくれているのだね。と。安心します。

4.落とし穴③:チームワーク

あと、気になるのは。(マイナス評価を受けやすいのは)インターンの検討会シーンですかね。どのファームも、若手のお兄さん、お姉さん的な人が世話役で就くと思うのですが。勿論、その人たちを通じて、評価を行っています。これは、騙し討ちとかでは無く、コンサル会社。いや、会社であれば、どこでも行われていることです。

値踏みです。

この人、どれだけ仕事できるのかしら。と。特にコンサルティングは、ルーチンワークでは無く、プロジェクティブな業務です。毎回、新しい課題に取り組む上で、どの人が適正があるか、能力があるか、一緒に仕事できそうか。お互いに意識、無意識に探り合う。そんな習性を持った人たちです。

話がそれましたが。要は、チームワーク。見られています。

絶対的に強いポジションは、リーダーです。このポジションを明け渡した時点で、評価しようにも評価ポイントが無くなります。会議をリーディングする。≒チームメンバーがリーダーの思考に乗っかっています。これだけで相当のアドバンテージです。

一方で、メンバーの立場に立った時に、取り得るアプローチは、気配りです。自分の意見をごり押しせず、皆の意見を引き出す為に質問したり、ホワイトボードで議論を整理したり。リーダーのまとめをサポートしたり。

特に、メンバーポジションで、本質突いてるね。と、評価高まるポイントは、落とし穴①、②で示したポイントに立ち返る指摘をする人です。リーダーが力量に似合わず立候補したけど、リーディングが回らず、議論が空転し始めた時に。ちょっとまって。そもそも、問いはこうだよね。我々が導く答えって、これだよね。と言える人。

超絶ポイント高まります。

5.終わりに

当初は切れ味ある日本刀を振りかぶったつもりが、お察しの通り?なたの切れ味になってしまいましたが。また、冒頭エクスキューズした様に、ハック的な。こうすれば簡単解決。コンサル面接。みたいな内容でもないですが。

お伝えしたかった事は、フェルミ推定やケース対策が、大学受験の様に無味乾燥なものになってはいないか。机上論の数字合わせになっていないか。コンサルティングの現場には、必ずお客様がいる。そのお客様の抱える課題を解決する事で、コンサルティング業が成り立っている。

問題と解答。この無味乾燥した世界の対策では、言っていることは、間違っていないけど、この人にコンサルティングを頼みたくないなぁ。そんな、感想を持たれてしまう。もったいない。そんな思いがあります。

お客様に期待されて。お客様の課題を解決する。この前提に立ってフェルミ推定やケース問題をどう解くか。そんな目線があっても良いのではないか。そんな風に思う次第です。

その際に、有益な思考フレームワークが、問題解決思考。

誰の問題か。現状水準はどうなっているか。目標はいつまでに、どの水準に到達させるのか。その理由はなぜか。その上で、ギャップを埋める為に、取り得る対策は何か。それら対策を時間軸に落とすと、まず何から手を打つべきか。即効性は無いが、将来に向けて今から打つべき手立ては何か。こんな思考を取れる人は、前半戦で述べた光る人です。

どこまで伝わったか。正直、伝えきれなかったな。と言う感想で、申し訳ない感でいっぱいですが。お伝えしたい事は、コンサルティングの現場には人がいる。その人それぞれの想いがある。その人たちの想いも汲み取ってこその、コンサルティングである。

その際には、フェルミ推定やケース対策の思考トレーニングに一歩踏み込んで、クライアントを想定した、問題解決思考をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。そんな提案でした。

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