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新卒でコンサルって、あり?なし?

1.はじめに

学生の人気就職先ランキングに乗ったらその業界は終わり。と喧伝されます。コンサル業界はその最たるものだとも見聞きします。さて、なぜ、「終わり」なのでしょうか?そもそも、新卒コンサルの括りで、あり!とか、なし!って乱暴すぎない?そんな背景を踏まえ、若干の業界経験者の戯言です。

2.新卒でコンサル業界を志望する理由って何?

コンサルは何事も3つに分類したい病です。新卒でコンサルを志望する理由をざっくり3つに分けて、考えてみましょう。

①ジェネラルなビジネススキルを得られる
②ネクストキャリアへの第一歩。又の名をモラトリアム
③キラキラしてる?世の中は金じゃー!

え?このどれにも当てはまらない?それは凄い。そんな人はぜひコンサル業界を目指して下さい。きっと適正ありますよ。その謎解きは、「まとめ」まで、しばしお待ちください。または、飛ばして結論をお読みください。

3.コンサル志望の光と闇

まあ、闇を語るのですが。上述の①~③のパターンごとに待ち受ける闇を見ていきましょう。(本稿の趣旨はミスマッチを少しでも無くしたい。又は、覚悟して業界に入ってきて頂きたい。そんな思いで一貫しています。)

①ジェネラルなビジネススキルを得られる

うーん。分かる。わかるよ。けど。で、何したいの?これに答えられるか。これは採用するコンサル会社側の責任。志望者の本気度を見誤って、上辺の言葉と履歴書で採用してしまう。

戦略に興味あります。(面接では丁寧に伝えて下さいます)とか言いますが、いざ働いてみると、是が非でも感が無い。いわゆる「育てて貰える」からタイプ。言われた事は出来ますが、作業に徹してしまう人。思考を投げ出してしまう人。

※以下が参考のエントリーです。

②ネクストキャリアへの第一歩。又の名をモラトリアム

将来、起業を考えているんです。うん。分かった。今すぐ起業して下さい。コンサル会社に入って、起業に役立つことはあるかもしれない。しかし、貴重な時間を有益に使うとすると。起業して対市場/顧客で四苦八苦して学ぶ時間。これと比べると圧倒的に後者が貴重な経験です。

一方、将来、事業会社で経営企画をしたいんです。うん。分かった。それならコンサルは条件付きでありかも。条件付きとは、求めている事業会社の経営企画ポジションとミスマッチする可能性がある。過去10年、20年の歴史の中で、コンサルタント出身者が各社の経営企画ポジションへ転出した。

そう。既に先達方が名だたる企業の経営企画ポジションに就かれている。今のご時世で外部から経営企画ポジションを採用する企業は、それこそベンチャーや、急成長し、社内で経営幹部育成が追い付いていない会社。

支援先のクライアント企業から引き抜き打診される方も要る。それぐらい突き抜ければ、話は別だが、コンサル会社に居たから、特に大企業の経営企画部門へ転出する人。かなりレアケース。大企業の人材プールを舐めてはいけない。

③キラキラしてる?世の中は金じゃー!

個人的には、①と②より、③タイプが生き残る印象。そして、コンサル業から更なる新天地へ旅立つ。

ただ、キラキラは馬力のアナロジーであって、キラキラと思って入ってきたけど、キラキラしていない。けど、お金稼ぎたいから頑張る。このタイプの人は成長する。

キラキラが厳しい理由は、私が見る限り。今でこそ企業名でドヤれる?コンサル会社が増えてきた感ありますが。それでも、コンサルと付き合い無い人から見たら、未だ、なぞの職業は変わらないのでは?

一方で、世の中金じゃー指向は、コンサルと親和性が高い。なぜなら、コンサル業界の評価基準が多くはお金だから。お金を稼げばお金で報いる。非常にシンプル。よって、世の中金じゃー型の人は、抜群にパフォームする。

その上で、コンサルの年収カーブの傾きと天井を早期に察知し、もっと稼げるフリーランスになったり、起業したり。コンサル会社に「ショバ代」を払わず、実入りを最大化する選択肢を取る。故に、コンサル会社で活躍する人が③タイプと言うのはそういうこと。

※補足:起業は複数要因が絡むと思うので単純にお金ではないと思いますが。お金に拘る人って、表向きお金とか言いますが、本音は世の中に対する「こうあるべき」なる思いが強い人が多い印象。そういう認識からの上記の記述です。

4.新卒でコンサルはあり!

色々イチャモンつけましたが。業界にいる人の立場から。少しでもコンサル業界に興味を持ったなら、目指してみるには面白い業界ですよ。但し、コンサルタントをステレオタイプなイメージで判断して、失敗して欲しくない。その為の情報は少しでも増えた方が良いのではないか。

そんな思いから本稿があります。極力、業界の中の人。私自身が新卒でコンサル業界に居続けて。ミスマッチする人。勘違いしている人。成長しない人。見てきました。これらを何とか防げないか。そんな思いから記述しました。

論理的コンサルティングは終わったと言われて久しいですが、とは言え、現地・現物・現実です。事実を抑えて、イメージでは無く、自分の感じた情報から判断を下す。この姿勢は変わらないと思います。

多くの情報に触れて、迷うこともあるかもしれませんが、何が正しいか。これこそ、論理を超えた世界です。自分の心がトキメク。ワクワクする。やりたくなる。そんな仕事って何だろうか。この視点を大切にして頂ければと思います。

5.まとめに変えて

そうそう。コンサル志望の①~③に当てはまらない人。そんな人にこそコンサル業界を選んで頂きたい。そんな事を冒頭に書きました。

お伝えしたい事は、自分の目で確かめる。自分の頭で考える。

これです。

え、結局コンサルは判断を相手に委ねるのかよ。と言われそうですが。自ら考えて、自ら行動する。自分は将来、どうありたいか。どうなりたいか。その手段として、職業選択における、コンサル業は有効であるのか。

結局はこの問いに、どう答えるか。ということではないでしょうか。本稿の趣旨は不幸を、世の中に喧伝される、噂の霧を少しでも、現場にいる立場から晴らしてみたい。そんな試みです。妄信せず、自分の目で確かめ、自分の頭で考える。その為の情報。一助になりましたら幸いです。

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