清風高校のカンニング問題について
3年前に私立清風高校(男子校)の生徒がカンニングをし、その後自殺した問題について。
生徒の両親が「学校側の指導に原因がある」として、1億円の損害賠償請求をしています。
個人的に思うことを書いていきます。
まず前提として、カンニングをしたことに対しては、これは完全に本人が悪いです。
絶対にやってはいけない公平性を欠く行為をしてしまったことについては、深く反省するべきでした。
この話、詳しく知るまでは、単にカンニングをして先生に怒られたことで心を病んで自殺した話だと思ってたんですが、どうやら学校側にも問題があるように思えます。
「全科目0点」「謹慎」や「反省文を書く」ことについては、学校側としても当然の対応でしょう。
私の高校でも、他クラスの話ではありますが、カンニングをした生徒は停学処分を受けていました。
しかし男子生徒が受けた罰の中で個人的に一番ヤバいと思ったのは、「写経80枚」です。
写経って、罰に必要なんでしょうかね。
心を落ち着かせるためではない写経は、はっきり言って非生産的ではないですか?
私は一時期趣味で写経を書いてましたが、1時間〜1時間半くらいはかかります。
初心者だと2時間以上はかかるでしょう。
80枚も書けば、100時間以上は絶対にかかります。手も感覚がないくらい疲れるに違いありません。
正直に思うのは、写経80枚も書かせるようなことをするよりも、校内の美化清掃活動や挨拶運動に従事させたりした方が良かったのではないか、ということ。
カンニングしたことに対する罰としては、あまりにも苦痛しか与えない方法だと思います。
また、複数の教員から「卑怯者」と言われたことについて。
これは、言い方やシチュエーションにもよると思うのでなんとも言えません。
ただ、この学校の副校長が「カンニングは卑怯者のすることだ」と全校集会などで話していたらしく。
複数の教員が、その言葉を取り上げて叱責したというのです。
卑怯という言葉は、本人にとってはキツイ言葉だったかもしれません。
実際に行ったカンニングという行為が卑怯であることは否定できません。
ただ、卑怯と言われたこと自体が、追い詰められた生徒にとっては決定的なトリガーになってしまったのかもしれないです。
また、今回の件から論点がズレますが、もともとこの清風高校、かなり校則にも厳しく頭髪検査に関してはミリ単位で規定がされているらしいですね。
守れない生徒は退学処分だそうです。
これに対しとある生徒が弁護士会に嘆願書を提出したことが話題となっていました。
私はこの高校について内部事情を詳しく知っているわけではないので、憶測でしか語ることができませんが、もしも現代も戸塚ヨットスクールのようなスパルタ教育がまかり通っているのだとしたら大変問題があると感じます。
生徒が犯した行為について厳しく叱責し、反省を促すのは学校として当然ではあります。
しかし行きすぎた指導によって命が失われたのだとしたら、大変遺憾なことです。
亡くなられた生徒のご冥福をお祈りしますと共に、旧態依然とした学校教育にメスを入れてほしいと願います。
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