じょにぴろ

大学で哲学と社会学のようなものを教えています。 女子大での講義経験から彼女たちのメンタ…

じょにぴろ

大学で哲学と社会学のようなものを教えています。 女子大での講義経験から彼女たちのメンタルに詳しくなり、時々メンタルケアみたいなこともしている…ごちゃごちゃした頭を整理するお手伝いに、時々呼ばれます。 日頃のちょっとした疑問を掘り下げたり、生きること全般についてお話しますね。

最近の記事

「いじめられる方にも原因がある」って??

講義でさ、 「先生はいじめはいけないことだと思いますか?わたしはいじめられる方にも原因があるので、どっちもどっちだと思います」 みたいなこと書かれてさ。 まあこの話毎年1回くらい書かれるんだけどね。 いつも呆れ気味に説明するのよ。 「原因と責任の区別をつけるようにしてください。いじめられる人にも原因があるのは当たり前です。もちろん傍観者にも原因はあるし、なんなら見たこともない遠い祖先にも原因はあります。 しかし、いじめられる側に責任はありません。なぜなら選択できないからです。

    • 闇と光の弁証法

      都市生活をしていると気が付かないもんなんだが、 ド田舎で生活すると、夜というのはすさまじく暗い。暗いというよりは闇。 満月でもなければ細かくはほとんど何も見えないし、森に関してはまったくの黒になる。 人間というのは予測できないものに・知りえないものに恐怖を覚えるようにできているのだけど、 当然この「闇」というのは、おそらく古来から人間の恐怖の象徴みたいなもんだね。 単に暗いとかよく見えないとかならいいんだが、その闇からいろいろな蠢く音・気配が伝わってくる。すると、こちらか

      • 人を傷つけることの快楽

        愚痴や嫌味を言うのが大好きな人とか、自分の正義をふりかざして説教するのが好きな人とか、 最近けっこう遭遇率高いのだけど、 彼らは、例えるなら自分が持っている刃物を人に突き刺す感触を味わって、悦に入っているのだな。 たぶん、自分がかつて受けた傷の痛みをかき消すために、他人に自分の怒りを刃物にして突き刺して… その刺した感触で一時的に自分の痛みを忘れる事ができるものの、傷が治るわけでもないので、またそれを繰り返し、一時の快感に浸る、と。 プラス、自分にはそれをやるだけの大義が

        • 恋と愛の矛盾

          恋愛感情ってのは、 その文字とは裏腹に、「愛」から最も遠いものだよなぁ。仏教で言ったら「慈悲」かな? 他の人間関係とか所有関係とかなら、人間ってそこそこ自己コントロールできたりするもんだけど(もちろん人によるが)、 普段そんなでもない人が、恋愛になると人が変わったように執着を見せたりするわけで。精神病の類も恋愛をきっかけに発症することが多いし… だから「恋愛」の中には、ほかの欲望とは違う困難が、最初から仕込まれているのだね。 そしてそれは「恋」と「愛」という二つの文字に、

        「いじめられる方にも原因がある」って??

          メンタルの強い人?弱い人?

          メンタルの強い弱いって、けっこう一般的に語られるけども、 本当はメンタル弱い人や強い人が居たりはしないんだと思うんだよな。みんな同じように傷つくんじゃないかね? あえて言うなら誰もが同じように、弱い、かな? 体の傷と同じように、誰もが同じくらいの強度で怪我をするのだと思う。 ではどうして強そうな人がいるのかってことだけど、 メンタルが強く見える人っていうのは、だいたい次の3つのパターンに分かれると思う。 1.傷ついているけど、それを無意識の深くに押し込んで忘却・自己暗示す

          メンタルの強い人?弱い人?