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何かを始めようとしているあなたが警戒をすべき言葉

SNSやWeb広告でこんな謳い文句を見かけることはありませんか?

「未経験から3ヶ月でプロのWebデザイナーに!」

「1年目から単価100万円!」

「スマホひとつで月10万円!」

なんだか怪しいな…と思ったあなたはもうこれ以上読まなくて結構です。あなたなら大丈夫。
でもひとつでも「何がおかしいの?」と思ったあなたは続きを読むことをおすすめします。


完全警戒ワード7連発!いくぞー!

警戒ワード1 「未経験から3ヶ月で」

「誰しも最初は未経験」
とてもいい言葉ですね。
でもそれは「僕できないよ〜」と足がすくんで動けない人の背中を押す時に使ってあげてください。

問題は「3ヶ月」という言葉。

"プロ" になりたいなら3ヶ月はさすがに難しい。
これはエンジニア、デザイナーに限らず、すべての職種において言えることです。

未経験から3ヶ月でプロになれるなら、みんなすでにプロになれていることでしょう。

未経験から3ヶ月でプロになれるなら、多くの企業が3ヶ月でプログラマーを育て、システム部門を持ち、自社のシステムを内製していることでしょう。

「そんな短い期間でプロになれるんだ!自分にもできるかな!」と魅力的に見えたら、あえて疑いの目を向けてみましょう。

警戒ワード2 「月収○万円 / 月収○桁」

数字は情報の信頼性を高めます。

「SNSマーケティングを始めて副業だけで月収50万円」
「〇〇を始めて初月で10万円。3ヶ月で月収7桁達成」

このように数字を使った謳い文句、Xではありふれています。

通常のマーケティングや広告でも数字を有効活用されています。(心理学では「アンカリング効果」ともいったりしますね)
彼らはこういったマーケティングを大袈裟にしている傾向にあります。

月収について、最近では月100万円以上をプロフィールに書いている人は見なくなりました。
100万円超えると一気に胡散臭くなりますからね。
「なんか自分でもできそう」と思わせるのがヤツらの狙いです。

警戒ワード3 「どん底からの」

過去の失敗や下積み→現在の成功体験

これは情報商材屋のプロフィールのテンプレートになっています。

「借金500万円だった僕が」
「3浪してやっと大学に」
「投資詐欺に遭って」
「PC苦手だった文系出身の20歳凡人が」

ここから

「プログラミングを始めて月単価120万円」
「物販で初月10万円、現在年収1000万円」
「Webデザインの副業で月収+30万円」

こういったプロフィールを見た人たちはこう思うわけです。
「自分はこの人の過去ほど不幸じゃないから自分にもできるかも」と。

これも情報商材屋のやり口。
みんなシンデレラストーリーが好きなんです。
しっかり見極めましょう。

警戒ワード4 「SNS総フォロワー」

XやInstagramのフォロワーはその人のプロフィールを見れば一目瞭然ですが、プロフィールの概要欄に「SNS総フォロワー〇〇万人」と書いている人には注意が必要。

実際にSNSを完全攻略しているすごい人もいらっしゃいますが、それだけじゃないのです。

例えば、1000個のアカウントを作ってそれぞれのアカウントのフォロワー数が100人いれば「SNS総フォロワー10万人」になりますよね?

彼らは「数字の力」を巧みに使ってきます。

「SNS総フォロワー〇〇万人」を信じそうになったら一度その人のそれぞれのアカウントを確認しに行くことをおすすめします。

警戒ワード5 「コンサル」

公式LINEへ誘導してコンサル(笑)をしている人にも気をつけましょう。

「コンサル生募集」
「コンサル生がまた売上〇〇万円を…」

「コンサル生」って言葉、一見すると違和感ないように見受けられますが、実際、情報商材界隈でしか使われない言葉なんです。

そもそも「コンサルティング」という言葉にも違和感を感じてます。

彼らのやってることは実際のコンサルティングファームやITコンサルタントという職とは大きくかけ離れていますよね。

レクチャー、コーチングなど、もっと適切な言葉があるはずなのにわざわざ大袈裟に表現することで自分のサービスに箔付けを行っているのです。

警戒ワード6 「〇〇卒」

情報商材界隈では特に「権威性」を重視する傾向にあります。
その権威性の中で最もわかりやすい表現方法が「学歴」。
特に学歴を重視するようなターゲットはその権威性に惹かれてしまいます。

高学歴を売りにしてる人たちは大抵、学歴しか誇れるものがない傾向にあります。(大したことない学歴の自分が言えることではないですが…)

W大やK大といった有名私立大学卒の人に限ってそういった肩書きを大きく打ち出している…ような…

警戒ワード7 「公式LINE」

公式LINEは企業のマーケティングでよく使われるツールです。

企業が公式LINEを利用することでユーザーとの距離感をより近くすることができます。
プライベート化された枠組みによって囲い込みを行うことで、メルマガのようなイベント周知などによってリピーターを増やしたり、サポートやFAQなどのサービスへの理解を増強させる効果があります。

彼らはこれを情報商材や個人コンサルに利用します。
公式LINEというある程度プライベート化された枠組みに引き込むことで、法律スレスレなグレーな取引やSNSでは炎上してしまうような商材を販売したりするのです。

情報商材屋を信じてうまく行っている人もいる…けど

こういった発信をすると、

「実際に〇〇さんのいうとおりにしたらうまくいった人がいる」

とおっしゃる方もおられます。

実際、その人たちのいうことを聞いて、稼げるようになれるかもしれません(嘘もあるとは思います)が、よく考えてほしいのが、

  • 自分で調べられるレベルの情報ではないか?

  • 情報商材屋のレベルはまちまち

ということ。

自分で調べられるレベルの情報ではないか?

その情報、わざわざ高いお金払って、「〇〇さんのおかげで云々」とポストして得られるものですか?
自分で調べて、考えて動けませんか?

この世の中には情報が溢れています。

「せどり」ひとつとっても、

  • 販売方法

  • 仕入方法

  • 集客方法

  • 改善方法

  • 競合調査

  • 分析手法

これらを無料で調べられる時代。
しかも販売もネットで無料でリスクなく始められる。

まずは自分でできるかどうか調べてみる。
そこから情報商材を買うかを検討しましょう。

情報商材屋の情報レベルはまちまち

情報商材のほとんどは個人が運営しています。

情報商材屋さんは「できるだけ楽に儲かりたい」というインセンティブによって情報商材屋を始めています。

よって、無料で自分で調べられるような低レベルの情報を販売している人もいるわけです。
それをあたかも自分だけ知っている情報のように扱うのです。(もしくは本気でそう思っているのかも…?)

組織が運営していれば自浄作用が働いて、レベルが一定水準よりも上がりますが、個人が運営するとなるとレベルがまちまち。
(これは僕らフリーランスにも言えることですが…)

本当に信じていいのかは、彼らの経歴が信用できるものなのか、嘘はないかなどをうまく判断する必要があるのです。
それらをうまく判断できないなら、情報商材屋さんを信じるのはやめておきましょう。

"うまくいかなかった"から情報商材屋になることも

実際、こんな人もいます。

プログラマーとしてうまくいかなかったけど、ちょっとできるので初心者向けのプログラミングの情報商材を販売することで「プログラミングで稼いでいることになっている」人。

「プログラミングで稼ぐ方法を教えます」
「マーケティング完全攻略」

といった謳い文句の情報商材屋は実際にプログラミングやマーケティングの仕事をして稼いでいるのではなく、「稼ぎ方」の商材を売ったり、自分と同じような情報商材屋を育成して誕生させたりして稼いでいます。

彼らは実務経験が浅い、ひどいものでは実務経験すらない人もいるでしょう。
「プロ」ではなく、「セミプロ」。

セミプロがプロになる方法を教えている構図です。
構図としてはそうなのですが、実際は
セミプロがセミプロを作っている
という現象になっています。

それってなんだか滑稽な話ではありませんか?

世の中の「仕組み」に目を向けよう

こういった情報商材に群がってしまうのはなぜでしょうか。

あなたが素直だから?それもあるでしょう。
でも大きな原因はあなたの知識不足です。

きちんとした知識があれば
「未経験から3ヶ月で月単価100万円のフリーランスエンジニア」
という言葉を聞いて「そんなわけないやろ」とツッコミを入れることができます。

それに反して知識がないと光に吸い寄せられる羽虫たちのようにふわ〜っと"そちら側"に行ってしまいます。

"そちら側"に行ってしまわないように、 

  • 使われている言葉が意味するもの

  • その言葉はマーケティングの手法ではないか

  • なぜおすすめしているの?

  • どういう仕組みで儲かっているの?

  • この言葉は本当に現実的なもの?

  • 自分は短期間でスキルが身につくような特別な人間?

  • なぜ自分は心動かされた?

  • お金の動きは?

  • その発信者の実績は?嘘ついてない?

「あ、いいな」と思うような甘い言葉を見つけたら一旦立ち止まってこれらを考えてみてください。

まとめ

これまで警戒ワードを述べてきましたが、
これらを使っている人がいたら「絶対に避ける」というわけではなく「盲信しない」だとか「疑ってみる」ということが重要。

盲信=信者の誕生」です。

僕を信じろ」なんてアラジンみたいなことを言う人には要注意。
情報商材屋さんひとりの情報を全て受け入れて信じてしまうのはあまりにも短絡的でつまらない。他人を軸に生きているように感じます。

情報・尊敬なんてものは比較・検討して、一部をかい摘んで、信じるかどうかは自分次第なんです。

まずはなんでもいいから疑ってみてください。
自分で考えてください。
自分で調べてみてください。
まずはそこから。

せっかく勇気を持って一歩踏み出したのに、騙されてしまっては元も子もありません。
慎重くらいがちょうどいい。

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