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はじめての研究費で買ってよかったもの

こんにちは。博士課程のぴぺどと申します。

ありがたいことにまとまった研究費をいただくようになりましたが、これを使い切るのに大変苦労しました。
この記事では、貧乏性の学生が突然得たまとまった研究費を何に投資したか紹介します。
同じような境遇の方の参考になれば幸いです。

当時の状況と大雑把な戦略

弊ラボは学生が少なくスタッフは多いので、研究費はそれなりに潤沢です(学生ごときの目線では)。
また、ボスもPIになって長いことや複数の定年ラボから物をもらう機会が多かったことから、充分すぎる量の試薬と機器があります。
スタッフも丁寧な方ばかりなので、試薬が悪くなることは滅多にありません。
ボスに使い方を相談しても、研究室として吸い取らないから自分のためだけに使いなさい。と言われました。

いやはや困った。こちとら生まれながらの貧乏性且つ物欲が湧かない性格なので天然のミニマリストです。お金を使わないのは得意ですが使えと言われて使った経験がない。しかし締め切りまでに使い切らなければならない。
あんなに研究費(どちらかというと生活費)がほしくて国に尻尾を振ってたのにいざ頂戴すると途方にくれる。人間とは欲深い生き物です。

とりあえず研究に必要な器具類を自分用に一通り買い揃えました。これで今後発生するであろう謎のコンタミを全て自分の所為にすることができます。
それでも残るは数十万。見積もりや申請が面倒で後回しにしていたらあと1ヶ月で使い切るようにと連絡がきました。
1ヶ月で即必要なものは現れないだろうと考え、自分の作業効率にプラスになるような卓上のガジェット製品を購入することにしました。
リソースが少ない頭を全てお金の使い道に割き、ネットの海を泳ぎまくり精査した結果、購入した物をリスト化して紹介します。

購入してよかったものリスト

Mac book pro 13 inch 20万円

現在はM2が出ましたが、当時はM1でした。
(次はD1か?というギャグはアカデミア鉄板ネタです。)
色々と載せた結果20万になりました。

私はWindows至上主義で特にDellのxpsが大好きなのですが、周りの研究者が皆Macを使っており、バイオインフォマティクスを教授してくれた先輩がMacの方が使いやすい、おすすめ!と言っていたので脆い主義を変えることにしました。なによりほぼ同じスペックでもmacの方が高いことが多いので、お金を使い易いのです。

最初はUIに慣れず使いにくいところもありましたが、今では立派な相棒です。後述するiPadとアプリのおかげで驚くほどに生産性が向上しました。これは互換性の高いapple製品ならではのメリットです。

iPad pro 11 inch 14万円

カバーやペンシルなど含め14万です。

これは紙を完全に電子化するために購入しました。

私はPC上で実験ノートを作成し、これをコピーして実験を行っています。メモや実際の工程などは印刷したノートに手書きで記入しています。
また、ボスや学会でのディスカッション、セミナーのメモなども愛用のノートに手書きでメモを取ります。
論文を読むときは基本PC上ですが、論文紹介に用いるものなどしっかり読みたい論文は印刷して手書きでメモします。

このように紙メインで作業をしていると、机の上はすぐぐちゃぐちゃになります。これらを一つのガジェットで電子化できたら非常に楽だと思い、iPadを購入しました。Macを購入したのでその互換性にも期待しての購入でした。

以下に紹介するアプリとの併用で、作業効率は格段に上がりました。

GoodNotes5 980円

PDFを簡単に読めて、書き込みもしやすく、イラストや文字も描き易く、iPadで撮った写真を挿入でき、apple製品の互換性があり、そしてできれば有料!これらの条件に完全に当てはまったアプリがGoodNoteです。

もう言うことありません。このためにiPadとMacbookを購入したのかと言えるくらい使い倒しています。
Macで作成した文章をこのアプリ経由でiPadに表示し、それにメモを書きながらディスカッションをし、そのメモをmacで印刷して共有資料として保管したりと、自由度の高い使い方ができます。
wordで作成した資料をPDFに変換しないとGoodnote5にインポートできないのが少し手間ですが、その手間がどうでも良くなるくらいメリットしかありませんでした。

私よりも素晴らしい文章でこのアプリを紹介されている方がたくさんいるので、参考に別の方のブログ記事を貼っておきます。

しかしこれらを用いても私の机は汚いままだったので、汚いのは紙のせいではなさそうです。

Logicool トラックボールマウス 7000円

これまで個人持ちのロジクールの普通マウスを使っていたのですが、腱鞘炎のが悪化してきたことと、細かいマウス操作が必要な作業を行うようになったことから、トラックボールのマウスを購入しました。

トラックボールは初めてでしたが、一細かい作業をするときに腕を動かす必要がないため身体的に楽になり、もう普通のマウスに戻れない体になってしまいました。
また、これまで使っていたマウスよりも分厚すぎて腱鞘炎がむしろひどくなるのではないかと心配でしたが、購入して1年経った今まで一度も腱鞘炎が再発したことはありません。

本当に買ってよかった商品です。トラックボールに慣れないことを考えて少し安めのを買ってしまったのですが高い方を買ってもよかったかもしれません。

Logicool キーボード 17000円

正直キーボードは何を使っても変わらんやろ、、と思っていたのですがこれも買ってよかった商品です。

これまでキーボードは研究室に落ちてた有線の物を使用していたのですが、たまに有線が邪魔なこと、私の指力が強くてたまに壊してしまうこと、使用PCを変えるたびに別のキーボードを使用する必要があること、続く腱鞘炎。これらのデメリットを解消するために、上記のキーボードを購入しました。

このキーボードの特徴は手首に優しい特殊な形ですが、これは正直いらなかったかもしれません。買ってから気がついたのですが、私のタイピングは独学だったのでGとHキーの間に空間があるために使いづらい時があります。現在はタイピング方法を変更したので自然に使えるようになりました。

なにより良かったのが、姿勢サポートと複数PCのペアリングです。
私はデスクワークのしすぎによる腰痛に悩まされていますが、このキーボードと上述したマウスを用いてからは自然な姿勢を保てるようになり、腰痛が緩和しました。
また、私は上述したMacと、元々研究室で解析用に用いているwindowsのPCの2台を用いて研究をおこなっています。このキーボードは複数PCとペアリングが可能なので、2つのPCのキーボードを一つに統合できたことはとても有用でした。

個人的にカーブは今の私に必要ないかな?と思うので、以下のMX KEYS があれば汎用性は充分に高いように思います。

おわりに

正直もっと紹介したい製品もあるのですが、あまり見せ過ぎると全国に3%程度しか存在しない博士課程ですから、身バレしそうなのでここでやめておきます。
他にもとても使い勝手がよかったものがありますので、もし需要があれば紹介いたします。

紹介した商品はすべて、使用を始めてから生産性が明らかに伸びました。
これまで使えるからそれでいいか、と下位互換商品をたくさん使ってきましたが、高級な買い物にはそれを支持するだけの理由があるのですね。
改めて気がつくことができました。

今後とも世界の科学のためにがんばります。。。



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