マガジンのカバー画像

3. 調停編

24
運営しているクリエイター

#共同親権

34. 出口のないトンネルに放り込まれ

34. 出口のないトンネルに放り込まれ

医師の診断書に書いてあった「母親との面会は患者の様子を見ながら慎重に行うべし。」との文言は、まるで死刑宣告のようだった。
調停が進む毎に、処刑台に縛り付けられ、少しづつ体を切り刻まれるような感覚をリアルに感じていた。場合によっては、通例の判決通り、月に1回、3時間しか自分の子どもに会えない人生が確定してしまうかもしれないのだから。

裕太から送られてきた書面には、私が可奈を出産してから会えなくなる

もっとみる
31. 2回目の調停

31. 2回目の調停

2回目の調停も、結局何も決まらないまま終わってしまった。初めての家裁に緊張して浜田先生に任せてしまった1回目を反省しなるべく自分の言葉で話すようにしたけど、2回目の調停でも裕太側の出すはずの「診断書」が出てこなかったので、結局『会うかどうかの判断は診断書が来てから』となってしまったのだ。

「1日も早く可奈に会いたいんです。会わせてください!」と調停員さんに訴えても、「旦那さんに聞いてみます。」な

もっとみる