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冷たき壁に包囲された幻の存在

深遠なる顔、大理石より刻まれし
裂かれし石、嘆きの痕跡
歪めし眼差し、千年の荒廃を映す
この場所に宿れるは何か、そなたは語らん

巨人の呟き、今宵とくれば聞こえん
大理石に隠れたる心の叫び
時とともに磨耗するも、嘆きは永続する
この場所に閉じ込められしものの哀しみか

無情なる石壁の上に立ちはだかる
荒涼たる表情、閉ざされしまま
突き上げる憂愁、彷徨える魂
この冷たき壁に、そなたは包囲されているか

精霊の宿る幻の存在、呼吸するものか
それとも、忘却の中に消え去りし者か
この歪められし面影に吐息を感じる
こんな異形の姿に、われわれ魂を映すか

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