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2024年 世界の消費者トレンド その6 「お手軽ウェルネス」

ユーロモニター社が発表した、
「2024年 世界の消費者トレンド」
6つを順に取り上げて、少しばかり
その内容について議論している。

前回の記事はこちら。

いよいよ今回で最後となる。
まず初めに、同社の日本語訳では
どのように説明しているか、
その引用からご紹介しよう。

お手軽ウェルネス (Wellness Pragmatists)

消費者は、セルフケアに関して程々なアプローチを取り始めている。彼らは時間や苦労を大して要さず、普段の日常に溶け込むような、簡単かつ効果的なやり方を好む「お手軽ウェルネス」な消費者とは、手軽に、そしてすぐに健康を手にしたい人々のことだ。

心身の健康に対して、無理のない目標を設定するのも特徴だ。一晩で大きな変化を起こそうとは考えておらず、少しずつであっても目に見える変化を期待している。

科学や技術の進歩に伴い、健康や美容業界ではイノベーションが生まれ続けている。消費者は、結果を求めて、まったく新しいソリューションも選択肢に入れている

心身をより健康にしたいという消費者の思いは強い。企業は使いやすく、健康効果が高い、質の高い商品を提供し、彼らの需要に応えるべきである。

最近の流行り言葉に「タイパ」がある。
「コスパ」になぞらえたこの言葉が
端的に示す通り、消費者はかける時間に
見合った、目に見える効果
が出ることを
求める傾向が強い。

財布のひもは固いが、
一旦その効果効能を確実だと認めれば
お金を払う用意のある消費者は、
実は少なくない
とも言えそうだ。

私はランニングを趣味にしているが、
ここ最近のウェルネス管理技術の進歩には
目をみはるものがある。
Apple WatchやGarminなどの時計は、
もはや時計の枠を超えているのは
お分かりいただけるだろう。

自分自身のウェルネスの状況を、
常日頃から苦もなくレビューすることが
できれば、コントロールも容易になり、
ウェルネス向上がQOLの向上に直接的に
貢献してくれる
こととなる。

韓国有数の化粧品会社である
アモーレパシフィックが開発した
「コスメチップ」というテクノロジーが
事例として挙がっていた。

下記の写真は、リップクリームのような
形状をしているビューティテック商品。
唇に当てるだけで、その水分量などを
計測し、最適なお手入れ方法を即座に
判断、レコメンドしてくれる
という
代物である。

テクノロジーの進化により、
パーソナライゼーションがより容易に
実践できる
ようになった現代を
体現したかのような商品だ。

このパーソナライゼーションを
ヘアケアのカテゴリーで実現したのが、
メデュラというブランド。

オンラインで10個の質問に答えるだけで、
5万通りもの組み合わせの中から、
自分の髪質にあったヘアケアを提案
してくれるブランドである。

これらはごく僅かな例に過ぎない。
水面下で動いているであろう様々な
プロジェクトが、まるで雨後の筍
ように表舞台に登場し、
世界を変えていくに違いない。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。