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某ラーメン店の閉店告知に思う

10年ぶりに戻って来た目黒で
勤務開始して早や9ヵ月が経過。
お昼休みに、色々なレストランに
お邪魔して息抜きをしているが、
炭水化物、特に小麦粉を極力
控える目的で、ラーメンは週1回
までという制限をかけている。
そもそもラーメンなんか体に
悪いんだから止めとけ!
というアドバイスは、その気持ち
だけ受け取らせていただくw。

目黒はラーメン激戦区。
ハイレベルなラーメン屋が多く、
行く場所には困らない。
とはいえ、会社からあまりに遠い
のも難儀なので、3つ4つほどの
候補に絞られているのが現状。
そのうちの1つ、駅至近の
「イチフジ」という塩ラーメンの
お店に久々にお邪魔した。

季節限定メニューなども積極的に
取り入れ、女性に対してはデザート
が付いたり、ランチタイムは白飯
か混ぜご飯が付いてきたりと、
サービス精神旺盛。
看板の塩ラーメンも、鶏油、花椒
などの5種類ほどの香味ソースから
好きなものを選べる仕組み。

個人的には結構気に入っていたの
だが、なんと来週でお店を閉める
という張り紙が・・・
3年半続いたとあるし、コロナの
影響にしてはあきらめが早すぎる。
恐らく、コロナ騒ぎの前から、色々
考えた末での決断だったのだろう。
顔見知りになっていた店主に掛ける
声が見つからず、ついそそくさと
出て来てしまって、若干の後悔が
残った。

昨年通い始めた頃は、お昼時には
いつも行列で、あえて時間をずらして
伺わなければならないほどの繁盛店
だったのに、とても残念でならない。

コロナ云々とは関係なく、飲食業
というのは不安定な職業だ。
1年で2割は入れ替わる、と言われる
位、なかなか安定して店を維持する
ことが難しい場合が大多数。
それでも、次から次へとチャレンジ
する人が後を絶たないのは、やはり
飲食業自体の性質なのだろう。
食事を摂らない人はいないから、
極めて来店頻度の高い商売を構築
するチャンスがある。
食べることが嫌いな人も少ない
はずで、自分の好きな種類の食べ物
であれば行けると思い込みやすい
ということもあろう。
また、高度な知識や経験を必ずしも
必要とせずに、身一つで開業できる
印象が強いのかもしれない。

しかし、実際のところは、これほど
難しい商売もないだろう。
競合がメチャクチャ多い。
出店立地にかなり制約される。
食べ物の種類にもよるが、元手が
それなりにかかるし、日々運営する
ための原価もバカにならない。
需要の予測を誤ると、相当ダメージ
を食らうだろう。
商品が売れるより先に仕入れが発生
するから、キャッシュフロー的にも
不利となる(これはメーカーならば
どこも一緒だが)。

それでも、日々飲食業を志す人たちは
絶えないし、実際に携わっている方々
はこのコロナ騒ぎの中でも粛々と
サービスを継続してくださっている。
何とも有り難い、そういう気持ちが
沸々とわいてくる。

願わくは、長期戦必至の今回の騒動
に出来るだけ多くの飲食店が耐え忍び、
不況下でも生き残る術を身に付けて、
日本の外食産業が更に強靭な体質へと
進化して欲しいものだ。
そのために、微力ながら、応援したい
店舗へと出来る範囲で足を運ぶように
したい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。