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お客様を呼ぶ売り場づくりを競わせる

8月18日の日経MJに、
成城石井「客呼ぶ売り場」競う
とのタイトルで記事が掲載されていた。

この度、「U-1グランプリ」と題する
売り場づくりコンテストを、
初めて開催したとのこと。

全国の店舗から選りすぐりの店員
集まり、売り場づくりの力を競う
ことで、顧客に支持される店舗を
つくれるようになることが目的
だ。

伸び悩んでいる来店客数を
いかに回復させるか

きっと色々悩んだ末に、
試行錯誤の一環として取り入れる
ことを決めたのであろう。

サブタイトルには、
立地見極め「押し」一目で
とある。

成城石井は、高級スーパーの
代名詞的存在
と言っても良い。
基本的に、富裕層が多い地域での
出店が多い
と思われる。

ただ、一概に富裕層の多い地域と
言っても、それぞれの地域なりの
特色
があるはずだ。

例えば、お客様が車で来店するのが
メインの店舗もあれば、駅前一等地
店舗だってある。

そうした、出店場所の地域特性
十分に踏まえて、来店する顧客層に
合わせた商品展開や見せ方
ができる
ように商品陳列を実施して競った旨
説明がなされていた。

成城石井は、高級とはいえスーパー
なので、基本的には顧客はセルフで
商品を手に取り、レジへと進む

にもかかわらず、この「U-1グランプリ」
では「接客アワード」も開催したとの
説明があり、少しばかり驚いた。

私が以前勤めていた某化粧品会社では、
正に「接客コンテスト」を実施して、
全国から選りすぐりのスタッフが
集結、レベルの高い戦いを繰り広げて
いたのが思い出される。

化粧品の場合は、実際にお肌に付けて
みたり、香りを嗅いでもらったりと
いった接客が欠かせない
ので、
全社挙げて接客技術を磨くことに
余念がないのは当然
とも言える。

しかし、スーパーにおいては、
店員が接客技術を発揮する場面が
そもそも極めて少ない
はずだ。

該当部分の記事にはこうある。

接客やレジでの対応を330人の中から予選を勝ち抜いた11人が競った。参加者は顧客の来店理由や食事の予定などから潜在的なニーズを聞き出し、商品をお薦めしていった。

これが、特売を頻繁に実施する
典型的なスーパーであれば、
殆ど意味がないから切り捨てる
だろう。

高級スーパーの成城石井であれば
こそ、投資対効果が見込めそうな
社員教育への投資
であると
言えそうだ。

財布に比較的余裕のある顧客
店内にいらっしゃることを前提に、
何らかの形でニーズを聞き出して、
それを踏まえた提案を行えれば、
もう一品、二品多く、あるいは
もう一段、二段グレードの高い
商品をお買い求めいただける

いうこと。

こうして全国から集まった、
能力の高い店員たち同士の
切磋琢磨を通じて得られた
知恵やノウハウを、全店舗に
いかに着実に広げていけるか

これから試されるところだろう。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。