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フレームワークを金科玉条にするなかれ

先日、とあるプライベートな勉強会にて、
実績、手腕、人柄、知識、すべてにわたり
非常に優れた先輩経営者の方とご一緒し、
組織開発に関するディスカッション
行う僥倖に恵まれた。

事前に、自分が組織開発について
理解している内容を予めメモにして、
議論に乗り遅れないようにと
準備もした上で参加。

このメモにある内容よりもはるかに
実践に寄った、つまりは「使える」
議論
が出来て、興奮を覚える内容と
なった。

この日の夜、最も印象に残ったことを
一言で表すならば、タイトルにある
言葉となる。

例えば、マッキンゼーの「7S」
コッターの「変革の8段階プロセス」
いずれも、極めて名の通った
フレームワークである。

「7S」というのは、組織変革の要点を、
Sで始まる7つの単語を用いて表した
ものだ。
真ん中に「Shared Value」を置く
概念図を見たことがある人も多いはず。

「変革の8段階プロセス」とは、
組織変革が進まない「つまづき石」を
排除
して変革を進めていくための
ステップを8つの段階に分けて、
順番に進める
ことを説くもの。

これらのフレームワークは、
とてつもなく頭の良い人たちが、
現場における実践を通じて得た
知識や経験をフル活用して、
組織を良くするための方法論を
結晶化したもの

しかしながら、フレームワークに
昇華した瞬間から、その神通力は
弱まり始めている

フレームワークに書いてあることを
そのままなぞらえたところで、
上手くいく保証はどこにもない。
むしろ、「そのまま」実行するならば
失敗する可能性の方が高い
とすら
言えるかもしれない。

結局、現実は常に変化していくわけ
だから、フレームワークがどんなに
優れていたとしても、現実との間に
何らかの乖離が出るのは必然

となれば、実際に実践をしてみて、
それを常に客観的な立場から眺める
ことを繰り返す
そのあり方こそが
何よりも重要
だということを改めて
教わったのだった。

フレームワークがあると、ついつい
そこに合わせようとしてしまう
その枠にはまれば「正解」が導ける
と思ってしまいがちだ。

しかし、フレームワークはあくまで
「ツール」に過ぎないし、しかも
永遠に正しくあり続けるとは
限らない
代物でもある。

唯一無二の「正解」を求める心を
許さずに、まずは使ってみて、
そこで「観察」をしっかりと行い、
組織の微細な変化を見逃さない
ようにする。

ポジティブな変化を見つけたら、
その要因を見極めて、再現できる
ようにトライする。

ネガティブな変化を見つけたら、
事態が大きくならないように
早めに潰し、再発を防止する。

フレームワークの良いところを活用
しつつ、それを決して金科玉条と
せずに、あくまでも現実、現場を
じっくりと見据えながら進めていく

ことが大切なのだ。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。