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「みんなちがって、みんないい」の「ちがい」を測る

昨日の午後、久々にリアルの場での
セミナーに参加した。
コロナコロナと騒がれている中での
開催だったので、主催側の苦労は
いかばかりかと思うところ。
ただ、オンラインでは恐らくやりよう
がないコンテンツなので、十分な感染
対策を施しての実施となった。

テーマが、「MBTI」。
Myers-Briggs Type Indicatorの頭文字で、
人をタイプ分けするテストである。
ユングの心理学的タイプ論というもの
をベースに、マイヤーズさんとその娘
のブリッグスさんが完成させた理論
体系だ。

これまでに、
・ストレングスファインダー
・ソーシャルスタイル診断
・HCi-AS
などなど、人事系のテストをいくつか
受けてきたが、このMBTIは初検。
しかしこのMBTI、アメリカでは長らく
デファクトスタンダードとして、
多くの会社で利活用されていると
いうことである。

今回、セミナーを主催してくださった
のが、小杉俊哉さん。

先生のことは、以前にこちらの記事で、
「計画的偶発性理論」を地で行く
キャリアであることを紹介した。
アップル等で人事責任者を歴任された
上で独立、慶應の特任教授を務められ、
キャリア論の大家としてご活躍されて
いらっしゃる。

このMBTIは、試験実施にあたって、
適切なトレーニングを受けたプロが
しっかりと手順を守って受検する
必要があるとのことで、その資格を
持つ小杉先生が自ら場を仕切られ、
様々な解説を加えてくださった。

その中身を具体的に紹介したいところ
ではあるが、タイプ分けだけで16種、
その説明を始めると紙幅がいくら
あっても足りないため、私自身が備忘
的に書いておきたいと思ったごく一部
の内容をかいつまんで紹介したい。

まず、このテストが目指しているもの、
目的がなかなかよい。
受検者が、理論を実際の日常生活と
照らし合わせ、「自分らしさ」とは
何なのかをより深く理解する手がかりを
提供しようというのが目的である。
どんな性格なのか、どんなタイプなのか
を明らかにするテストではあるものの、
それによって人が生きにくくなって
しまうのは本義ではない。
人はそれぞれ、性格が違っているから
こそ面白いのであって、尊いのだ、
そんな人間観に根差しているのである。
タイトルに挙げた通り、
相田みつをさんの言葉を借りれば、
「みんなちがって、みんないい」
である。

テストを受ける環境、その日の体調や
心理的な状態などによって、間違いなく
答えは影響を受ける。
この辺のバイアスを出来るだけ取り除く
意味があるのだろう、まず最初に受検
してタイプ分けし、16種のうちの1つが
自分のタイプとして定まるが、その後の
解説・ワークのセッションで、本当に
そのタイプ分けが正しいのか、自分の
普段の行動にぴったりはまっているかの
確認を行って、場合によってはタイプを
修正するというアクションが採られる
のも面白い。
この、最初のテスト(受検)と、解説・
ワークによる調整によって、最終的に
自身が納得感のあるタイプに分類された
満足感を得られるように感じた。

ちなみに、私が分類されたのは、
「ISTJ」というタイプ。
解説にはこうある。

静かで実直、几帳面に信頼性を持ってものごとをやり遂げる。
実践的で、事実を重視し、現実的で、頼みにできる。
何がなされるべきか論理的に決定し、障害にあっても確実にやり通す。
仕事、家庭、生活、すべてを体系だてて整理することを楽しむ。
伝統や忠誠に価値を置く。

改めて読むと、何だか堅物に見える。
まぁそれはさておき、このタイプ・性格を
どう生かすかが重要。

普及が進んでいるアメリカでは、自分の
名札にこのタイプ分けを明示させる
会社もあるとのこと。
それぞれのタイプ、性格を踏まえて
コミュニケーションしなければ!
ということを逐一意識することができる
ので、なかなか良いアイデアだ。
ストレングスファインダーでも、
同様の話はあるそうだ。

社内コミュニケーションを円滑にする
べく「MBTIを全面活用しよう!」と
なると、時間もコストも相当かかる
ため、トップがケツをまくらないと
そう簡単には実現しないだろう。
ただ、どのツールを活用するにしても、
中途半端が一番よくない。
これだ!というものを見つけたら、
トコトン理解して、使い倒す意識が
重要だろう。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。