「本質観取」ゲーム

「本質」という言葉には、何か
心をくすぐるものがある。
少なくとも私には、とても耳に
心地よい響きの言葉だ。
「本質を追求する」
「本質を知る」
「本質を愛でる」
「本質を突く」
「本質を学ぶ」
「本質を尊ぶ」
いずれにせよ、人生にとって
とても大切な「何か」に
触れている感覚を呼び起こす。

「本質観取」という言葉がある。
物事の本質を見抜き、それを表現する
こと、とでも言おうか。
「観取」は「看取」と書いてもよく、
「観る/看る」はいずれも「みる」と
読ませるから、
「みて、とる」
という意味合いであろう。

この言葉、哲学をバックグラウンドに
持っている西條剛央さんから学ばせて
もらったもの。
彼の「本質」の定義は、
「ある事柄の重要なポイントを
 言い当てたもの」
である。
なので、「本質観取」というのは、

ある事柄の重要なポイントを
観察によって言い当てること

という感じになるだろうか。

西條さんもよく引き合いに出される
哲学者の西さんという方のサイトを
覗いてみると、「本質観取」のことを

ひとりひとりが受け止めている事例を
どのように言葉でつかみなおせば、
より普遍的な了解が得られていくかと
思考をつきつめて、取り出していくこと

というように表現されていた。
「本質」とは「普遍的な了解」である
という考え方を、ここから感じ取れる。
「普遍的」だから、あまねくすべてに
通用するということ。
誰もが「そうだそうだ!」と納得する
と言ってもいい。

この「本質観取」、名前は堅苦しいが、
実践するときは結構ゲーム感覚で
楽しめる。
本間正人さんに教えていただいた
受け売りで恐縮なのだが、
『ビリギャル』で有名な坪田さんが
奥様と「要約ゲーム」というのを
やっているらしく、それがまさに
「本質観取」だ!ということで紹介
されていたのだ。

例えば、
ドラゴンボール = ボール集め
北斗の拳 = 兄弟喧嘩
ドラえもん = いじめとその解決
といったような感じ。

正に、本質を捉えて、誰もが
「それが本質だよね!」
と了解できるレベルの観取ができて
いるではないか。

頭の体操がてら、好きな漫画や本でも
よし、身の回りの社会現象でもよし、
「要約ゲーム」
「本質観取ゲーム」
で遊ぶ癖をつけると良いのではないか。

早速、私もやってみよう。

誰もが知っていそうな物語、という
ことで、例えば、
蜘蛛の糸 = 神様の一瞬の気の迷い
スターウォーズ = 善悪の葛藤
ジュラシックパーク = 恐竜復活
みたいな感じ。

旬なところでもう一つ、
コロナ禍 = 感染恐怖祭り
なんていうのもありだろうか。
祭りなんて言葉を使うと、
不謹慎と言われるかもしれないので、
「騒動」とか「騒ぎ」と言い換えても
よい。

キャッチコピーを作る作業にも
かなり近いこの本質観取ゲーム、
是非お試しあれ。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。