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ダイバーシティの確保がなぜ必要か

「ダイバーシティ」という言葉は、
ここ数年で大分浸透した感がある。
因みに、お台場の施設名のことではなく、
「多様性」の意味を持つ英語である。

一口に「多様性」と言っても、
文脈次第で異なる意味を帯び得る。

男性だけでなく女性も。
日本人だけでなく外人も。
東京出身者だけでなく地方出身者も。
ベテランだけでなく若手も。
といった具合に、個人個人の属性、
デモグラフィックに関する「多様性」
というのが一つ。

そしてもう一つは、個人個人の
価値観の「多様性」である。
熱血タイプだけでなく冷静なタイプも。
コツコツ型だけでなく一気呵成型も。
楽観的な人だけでなく悲観的な人も。
といった具合だ。

会社組織で、このダイバーシティを
確保することの重要性は、今や
欧米ではあまりにも当たり前すぎる
話だと言われる。
日本でも、そのような認識が少しずつ、
しかし着実に広がりつつあるのは、
実感するところ。

半年ほど前に、ダイバーシティに関する
投稿をこのnoteでも書いたことがある。

この時に拝聴した議論では、
ダイバーシティの確保はあまりに
当たり前で、それが一体何のために
必要とされるのか、その部分が曖昧な
まま、その先の議論に終始していた
という記憶がある。

しかし、企業経営において、わざわざ
ダイバーシティを確保することを目標に
掲げるからには、経営上の明確なメリット
がなければ理屈に合わない。

その点、最近お話を伺った川嶋治子氏は
ズバリ、「企業価値が向上する」からこそ
ダイバーシティを推進するべきなのだ、
ということを明快に述べており、
非常に共感できた。

では、なぜダイバーシティを確保すると
企業価値が向上するのだろうか?
それもシンプルな答えが用意されていて、
要はイノベーションが起こりやすくなる
から
、ということである。

同質性の中からは、イノベーションは
生まれない、少なくとも生まれにくい。
異質性の中にこそ、イノベーションの
種が育っていく余地がある。

日本の「失われた30年」は、正にこの
ダイバーシティの欠如が一つの大きな
足かせとして機能
し、イノベーションの
起こらない社会を形作ってしまったと
いう要素は否定できないだろう。

イノベーションが活発に起こるような
企業組織を作り上げるために、
意図的にダイバーシティを確保できる
ような組織づくりに取り組む。

高度成長時代に最適化してしまった
ピラミッド型組織を未だに引きずって
いるようでは、変化の度合いが益々
激しくなるであろう市場に付いていく
ことができず、退場を迫られることに
なる。

そんな危機意識を常に念頭に置いて、
ダイバーシティ確保に取り組まねば
ならない。
現代は、そんな時代なのだということを
肝に銘じておこう。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。