自立した上で、自律した人材になる

小杉俊哉さんと神山典士さんの共著
『組織に頼らず生きる』を、
先日のエントリーで紹介した。

紹介した時点では全部読み切って
いなかったのだが、その後読み終えたのと、
小杉さんの別の著書を昨日読んだので、
まとめて備忘録的にメモを残しておきたい。


上記のエントリーでは、
「ワーク・ライフ・バランス」ならぬ
「ワーク・ライフ・インテグレーション」
というコンセプトを中心に紹介した。
これ以外にも、色々面白いコンセプトが
目白押しで、キャリア、あるいは人生を
考える上で、大いなるヒントが散りばめ
られている。
特に『組織に頼らず生きる』に関しては、
17年前の本だということが信じられない
位、今この時代にあっても全くと言って
良いほど古びていない内容だ。

いずれの本においても、メッセージは
ストレートでブレていない。
タイトルにある通り、
「自立」した上で、
「自律」した人材になるべし、
そうまとめることができるように思う。

「自立」というのは、文字通り、
自分自身の足で立つこと。
親の庇護を受けていた子どもが、
自らの頭と体を使って稼ぐようになる
ことをイメージすればよい。
つまり、責任ある大人になることだ。

「自律」というのも、これまた文字通り、
自分自身を律すること。
言うのは簡単だが、行うのは難しい。
つい、他人の様子が気になり、メディア
含む他人に言われたことに流され、
自分自身で作ったはずの目標という
岸辺がいつの間にか遠ざかっていく、
そんな状況に陥る人が少なくない。

自分で決めたこと、ルール、約束を、
しっかりと守れるか。
ただ守ればよいということではなく、
そもそも設定するルールや約束を、
高いレベルに据えられるかが大切。
つまり、自分自身のビジョン、
ミッションを打ち立て、そこに
向かって自分を律することができるか
どうかなのだ。

『組織に頼らず生きる』では、
自律型人材として成功を遂げた方々を
実際に取り上げて、インタビューを元に
したノンフィクションのパートと、
キーワードの解説という形で、
キャリアのロールモデルとなるような
実例をワクワクしながら読み進める
ことができる。

『2%のエース思考』では、
具体例も適度に織り交ぜつつ、
自律型人材として活躍する上で
持つべき「基準」を、
人生、働き方、仕事術、
コミュニケーション、メンタル、
以上の5つの切り口で、
分かりやすく、かつ鋭く、
語ってくれている。

紹介したい話はいくつもあるが、
あえて一つだけ。
どちらの本にあったか、すぐに
ページが出て来ないのだが、
こんなセリフが書かれている。

仕事を理由に、遊びの予定をキャンセルするなって、そんな恥ずかしいことはしない

クールだ。
ワーク・ライフ・インテグレーションと
言うと、少々難しく感じるかもしれないが、
要はこういうことなのだ。
仕事も遊びも同一線上に置き、
プライオリティを自分で決めて、
自分のやりたいことは逃さずやり、
人生を充実させていく。
勿論、責任はすべて自分が負う。

人生100年時代、それを長いと感じる人も
いるかもしれないが、たった100年だ。
短い人生を、後で悔いるのではなく、
やりきった!
生き切った!
死ぬときに、そういう気持ちで
天に召されたい。
そんな人生観で、生きていきたい。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。