全ての価値は「感情移入」から生まれる

京都芸術大学の副学長をなさっている
本間正人さん。
私が通っていたEMSの副学長でも
あった関係でお知り合いになること
ができたのだが、その本間さんが
放送作家の小山薫堂さんと対談して
いる様子を無料でYouTubeにて視聴
できる。

この企画は、京都芸術大学が開いて
いる通信教育課程のPRをする目的で、
お二人が対談することを通じて
「学びの重要性」を浮き彫りにし、
入学を検討してもらう一助としよう
というもののようだ。
そんなPRのおこぼれにあずかり、
とても良い話を伺うことができた。

薫堂さんは、あまりにも売れっ子ゆえ
「それ、誰?」という方はほぼいない
と思うが、ごくかいつまんで紹介して
おくと、、、
・熊本県出身(現天草市)
・日芸(日本大学芸術学部)卒業
・在学中に文化放送でアシスタントの
 アルバイト、その後放送作家へ
・同じく在学中に、テレビの放送作家
 も受け持つようになる(『11PM 』)
・代表的作品は『カノッサの屈辱』や
 『料理の鉄人』
・くまモンのプロデューサー
・現在は、放送作家の外にも大学教授、
 経営者、ラジオパーソナリティー、
 脚本家等の多くの肩書を持つ
という感じの大活躍ぶりだ。

50分足らずの対談だったが、非常に
中身が濃く、折角なので直接ご覧に
なることを勧めたい。
ここでは、折角なので、特に印象に
残ったこととして、タイトルに書いた
ことを紹介しよう。

薫堂さんは、モノに対する「愛着」を
強く持っている方だ。
いや、「愛着」の湧くモノしか身の
周りに置きたくない、そんな気持ち
なのだろう。
中途半端なモノを買うのは無駄遣い、
どうせなら自分が納得する、本当に
良いモノのみにお金を遣いたい、
そんな心意気が伝わってきた。

いくつか具体例が出ていた中で、
例えば「箸」はもう15年使っている
2万円のモノだそうだ。
100円ショップでも沢山売っている
し、割り箸のような使い捨てだって
世の中には存在するが、薫堂さんは
その2万円もする箸に「愛着」を
もって接しており、使う度に幸せを
感じているという。

そんな話の前提として語ってくれた
のが、「全ての価値は感情移入から
生まれる」という名言だった。
先程から「愛着」という言葉を使って
いるが、「感情移入」とほぼ同義。
モノに対して、「何て素晴らしい!」
と感じ、それを使う度にその愛情を
自らの心の中で育んでいく。

「あぁ、使ってよかった」
「この使い心地がたまらない」
そんな気持ちを使う度に感じる、
モノを心の底から愛でる。
ここまでできれば、箸が2万円しても
ちっとも高いとは言えない。

モノづくりをするのであれば、
こんな風にお客様に愛でていただける
ようなモノを作りたいものだ。
モノだけでなく、サービスも基本的な
考え方は同じ。
その要素を味わい尽くしたい!
とばかりに、トコトン感情移入して
もらえるような、そんなサービスを
開発することを目指したい。

マーケティングとは、お客様がどこに
価値を感じるかを知り、自分たちが
提供できる価値を磨き上げた上で
それを必要とするお客様にお渡しする
ことである。
提供する価値が、「感情移入」できる
レベルに達しているのかを、常に自問
していかなければ、そんなことを改めて
思わざるを得ない。


以下、昨日紹介した、マーケティングの
全体像を基礎からお伝えするセミナー
ならびにアドバンストのセミナーの案内
を貼り付けさせていただく。
「価値」の話も当然ながら出て来る。
薫堂さんのお陰でより深い話ができる
ようになった、そんな気がしている。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。