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半年間、社会の授業で東南アジアを勉強した話

皆さんこんにちは。あかばねです。
今日は、私が中学生の頃のお話です。

私たちの学校に「シャバ」と呼ばれる社会の先生がいました。
「社会のババァ」略して「シャバ」という中学生が付けそうな安易なあだ名です。

そんなあだ名を付けられるくらいなので、決して生徒に好かれている先生ではありませんでした。

性格的なものはもちろんなのですが、
肝心の授業も

シャバ「皆さん!ブラジルは豚汁(ぶたじる)と覚えましょう!

と、いうようなよく分からない語呂合わせを用いて、生徒を混乱させていました。
ブラジルくらい普通に覚えられるわ!

そんなシャバですが、中2の二学期あたりから、授業が一切先に進まなくなったんですよね。

何をやっていたのかというと、東南アジアの国名当てクイズを延々としていました。

当時は、楽な授業で良いなーくらいにしか思っていませんでしたが、冷静に考えるとすげー話です。

ただ、こんな事を続けていると当然弊害も出てきます。
校内テストはともかく、全国共通の実力模試なんかでは、東南アジア以降の習ってないところも出題されます。

そんな時も「ここは、習ってないから全員正解にする。空欄で良いよ」ってな話をするもんだから、
みんな「やったぜー!」状態で、誰も疑問にすら思わなかった訳です。

こんな状態が半年間続き、僕たちが、3年生に進級するタイミングでシャバは別の学校に異動していきました。

そして、3年生で初めての授業。

先生「さて、授業始めるぞー。〇〇ページからな」

生徒「先生、その単元全然やってないんですけど」

先生「...?お前ら去年どこまで勉強したの?」

生徒「東南アジア

先生「...悪い、緊急事態だ。今日は自習していてくれ。」

先生はダッシュで職員室に帰って行きました。

どうやら、シャバは引継ぎの際に嘘をついていたようです。
半年間、東南アジアの授業だけをやり続けていた事がマズいのはわかっていたようですね。
マズいとわかっていながら、何故そんな事をしたのかはわかりませんが...

数日後、体育館に学年全員が集められて、2時間で半年分の授業を行いました。

パワーポイントを使った授業だったのですが、凄いスピードでスライドがめくられていったのを覚えています。

スライドの最後に
「皆さん、きちんと勉強頑張ってね  シャバ」
と書かれていて、先生のふつふつとした怒りを感じました。

今だったら大問題になりそうな話ですが、当時は保護者も生徒も総スルーでした。
良くも悪くもおおらかな時代でしたね。

受験に影響が出たのでは?って考える人もいるかと思うのですが、それはないと思います。
体育館でやった授業のインパクトが強くて、その単元はみんな得意になったので。

こういっちゃなんですが、学校の授業なんて、その程度って訳ですよ。

今、学校を見る世間の目は厳しくなり、何かにつけて「学力向上」の成果を求められるようになりました。

知り合いに教員がいるので、学校現場の話を聞いたことがあるのですが、
ガチガチにカリキュラムが組まれ、休校などで1時間授業が遅れると大騒ぎ。
単元消化のために先生は必死だそうです。

そういう話を聞くと、保護者も先生も、もう少し肩の力を抜いても良いんじゃないかなーと思います。
多少、授業が遅れてもなんとかなりますよ。
半年分遅れても平気だったんだから。

ちょっと社会派な記事になってしまいましたね。
たまには良いでしょう。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。





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