pikisuke

10代にMonkeesからStockhausenまで聴きまくり…と言うと幅広い音楽の趣…

pikisuke

10代にMonkeesからStockhausenまで聴きまくり…と言うと幅広い音楽の趣味のように聞こえるものの、実は両者を結ぶ長く細い糸の範囲(幅がない)で好きな音楽があちこち変遷しただけかもしれないと後で気づき、その長いけど細い領域で深化し続けていくうちに数十年経ってました。

最近の記事

Nez passed away

この日が来るとは、辛いなぁ…

    • John Surman The Trioのライブ演奏 “Festival d’Avignon”

      ここ2週間、こればかり聴いている。英国出身のサックス奏者John Surman が率いるThe Trioが、1971年7月に仏アヴィニョンで行ったライブ演奏を収録したCD2枚組、Festival d’Avignon。海賊版なので、あまり大っぴらに必聴アピールするのは気が引けるのだが、The Trioとしての公式なライブ盤がないこともあり、貴重な音源である。 John Surmanは、1980年代以降は専らECMから作品を出しており、今やすっかり「ECMなサウンドの人」になっ

      • Richard SinclairとFender Jazz (その5)

        本稿の最終回は、1980年代以降のRichardの活動を追うこととする。1970年代の改造を経て、メインで使うベースの仕様も1980年頃には固まったようである。以降、メイン機は時折交換されているものの、「ピックガードなし、フロントピックアップをスプリット・シングルコイルに換装した、ナチュラルカラーのフレットレスFender Jazz」という基本仕様は大きく変わらず、現在に至っている。 Camel脱退後、1980年代のRichardの活動は地味ではあるものの、所々で光る作品を

        • Richard SinclairとFender Jazz (その4)

          Camel在籍時に、RichardはRain Dances(1977年)とBreathless(1978年)の2枚のスタジオ録音に参加し、それぞれのアルバムのリリース後にツアーも行っている。今回は、Breathlessリリース後のRichard(1978年9月〜1979年2月)を追ってみたい。 バンドにとっての大きな変化として、Camel結成以来、Andrew Latimer (g, vo)と双頭を張ってきたPeter Bardens (key, vo)が、Breathle

        Nez passed away

          Richard SinclairとFender Jazz (その3)

          前回は、Hatfield and the North在籍時のRichardを振り返ってみた。Caravan在籍時末期からHatfield and the Northに至るまで、基本的に同じFender Jazz(ナチュラルカラー、ピックガードは外した)を使っており、1975年の映像ではピックアップ部分が改造されていたことが確認できた。 前回も少し触れたが、1975年にHatfield and the Northが解散した後、Richardの音楽活動はローキーとなり、実家の大

          Richard SinclairとFender Jazz (その3)

          Richard SinclairとFender Jazz (その2)

          前回は、初期Caravanに在籍していた時のRichard Sinclairの話で終わってしまったので、今回は、Hatfield and the North期のRichardを追ってみたい。 1973年: Hatfield and the North featuring Robert Wyatt “God Song”, ”Fol de Rol”, “For Robert”, “A-Mewsing” 1973年1月、フランスのTV番組にRobert Wyattと共演した時

          Richard SinclairとFender Jazz (その2)

          Richard SinclairとFender Jazz (その1)

          先日、Richard Sinclair在籍時のCaravanの希少な映像を見つけたので投稿してみたのだが、そういえばRichardって、いつもFender Jazz Bassを弾いているのでは(タイプは時期によって微妙に違うけど)とふと気づき、じゃあその変遷を辿ってみようということで、Richardがベースを弾いている映像を見ながらあれこれ論じてみることにした。noteでアカウントを作ってみたものの、何を書くか方向性がまだ定まっていないためニッチな切り口になってしまったかもと

          Richard SinclairとFender Jazz (その1)

          Waterloo Lily期のCaravanのライブ(レア)

          [注:元のリンク先動画が消えていたので、別の動画にリンクを貼り直し。] Caravanが3枚目のアルバムIn the Land of Grey and Pinkを録音後、Dave SinclairがRobert Wyatt率いるMatching Moleに参加すべく脱退。そのため、キーボードが元DeliveryのSteve Millerに代わり(言うまでもないかもしれないが、米国のロックバンドのSteve Millerとは同姓同名の別人)、新しい4人編成となったCarava

          Waterloo Lily期のCaravanのライブ(レア)

          The Fred Records Story(3ボックスセット)

          Fred Frithの集大成セット「The Fred Records Story」が届いた。正直言うと、半分以上既に持ってる作品だったので、バラ売りしてくれない全集を買うと、「新しく得た作品÷買った値段」の費用対効果は低いし、しかも全集と言うには抜けまくってるし(Chris Cutlerとか、Henry Cowメンバーとの共作は意図的に抜いたのかな…)。ともあれ超前衛なのかポップなのかわからない領域を走り抜けたFred Frithの歴史を時代順に聴き直せるのは幸福の限りという

          The Fred Records Story(3ボックスセット)