茶道ちょう入門 ⑥
どの茶碗にも正面があるようで、
茶碗の正面をお客さんへ向けてお茶を差し出し、
お客さんはその茶碗の正面を汚さないように
少しずらしてから口をつけてお茶を頂く。
細かな気遣いが至る所に散りばめられていて、
こんなこと日本人でなければやらないんじゃないかと
思うようなことが多く、
そういうところから文化が生まれるんだろうとも感じた。
文化は誰かが意図的に作ろうと思っても
なかなか作れるものではないのだろうと思い、
その土地の風土や、そこに暮らす人の習性などから
自然と生まれて、大きな時代の流れの中で
カタチが見えて来て、はじめて文化と言えるものに
なるのだろうと思う。
人形町茶道部の先生方の「茶道のうんちく座学」を
通して断片的な知識が自分の中でつながり、
より茶道の文化的な側面が少し見えてきたのも
今回この茶道教室に参加した大きな収穫であった。
また千利休さんってクリエーターとしてカッコイイ!
と思えたのも新たな収穫だった。
人形町茶道部のお稽古も今日で最後。
正方形の練習用の茶室で前回同様に一連の動作を流れで行い、
なんとなく出来たような感じで、
茶道の世界を少し覗く機会に巡り逢えたこと自体に
とても自分自身ラッキーだったと思えた。