繊細じゃないからこそ感じる小さな矛盾
繊細の正反対
私は繊細さのかけらもないと自認している人間です。
大体の人が気になることが気になりません。
学校や会社の仲良し女子グループの噂話の9割は「なんでそんなことが気になるのかわからない」レベルで共感ができません。
特に私の会社は神経質というか繊細な人が多く、日々頭の中が「?」だらけです。
しかし、当たり前ではありますが何をされても気にならないわけではありませんし、コミュニケーションで気持ちがすり減ることもあります。
なんで繊細さのかけらもないのにコミュニケーションで気持ちがすり減るのか、解説いたします。
一周回って繊細というのか、こういうタイプの潜在的な「繊細」さんはいないのかな?とちょっと仲間探し気分で綴らせてください。
繊細な「私」への気遣いを強要するな
「気にしすぎかもしれないんですけど」
「私人見知りなんで」
「反対されたらと思うと怖くて意見が言えなくて」
「結構気にしいなんで」
これ、言われたら言われた方が気を遣うしかないですよね?
逆に戦略的繊細さを装った図太さなのかなと感じることもありますが、確かに普段の行動を見ていると私なんかよりもこういうこと言う人たちはずっと繊細で気にしいなんだなとは感じます。
であれば自分の「気にしすぎ」な特性を活かして、言われたこちらの気持ちも是非とも気にしてほしいものです。
察してその人が怖気づかないように、その人が気持ちよく意見を言えるように会議でみんなが気を遣う、明らかにおかしなことを言っていてもFBをためらう(だいぶ気を遣う)。
だって、その人は「繊細です」って宣言していますから、その繊細さを把握してこちらが気遣いをしないと、こっちが悪い人みたいになってしまうじゃないですか。
それぞれの意見を出し合うのが当たり前の場で、その人の意見に反する意見が出たら(決して「反対」しているわけではなく「相違」しているだけです)、あからさまに落ち込んだ様子を見せる。
その場では言わずに、「あの時言えなかったんですけど・・・」と会議で発言をせずに「優しい」上司に直接意見を言いに行く。
最初に弱さを宣言するのってある意味「こちら側(図太い・気が強いと思われがち)」の人間にしてみたらハラスメントなんですよ。
過剰な気遣いを日々強要されているわけですから。
今の職場はホワイト企業で仕事のやりがいもありますが、正直ホワイトすぎて部下に対する「気遣い」の強要が半端ないです。
私は心の中でひそかに繊細ハラスメントと呼んでいます。
それとも逆に私が「気にしすぎ」で繊細なだけなのでしょうか。
「私繊細な人に繊細宣言されるととても気を遣ってしまい疲労感が募るんです」って宣言することは許されるのだろうか・・・。
コミュニケーションを強要するな
これは繊細さを自称できる人も私のような繊細宣言されがちな図太い人間も両方が共感できることかなと思います。
コミュニケーションを強要するのはやめてほしいです。
恐らく繊細な人が考える「コミュニケーションを強要するのはやめて欲しい」は「みんなで仲良く、ランチ、飲み会、必要以上のチームワーク」。
これは繊細じゃなくとも嫌がる人が多いかと思います。
私のような図太い人間の「コミュニケーションを強要するな」は「あの人あんまり周りの人と関わらないから、コミュニケーション取りやすいようにしてあげて」という会社からの要望です。
私はビジネスマナーレベルのコミュニケーションや営業・販促・謝罪なんかは全く苦ではないです。
飲み会もむしろ楽しい。
ビジネスですからね。それでお金もらってますから、別にそこにはなんの違和感もないのです。
電話口でお客様に怒鳴り散らされたって全然平気です。
しかし、「コミュニケーション取りやすいようにしてあげて」は本当にやめて欲しい。
「声かけしようよ」とかね。
あんまりコミュニケーション取りたがらない人は「取りたくない」からとらないのかもしれないし、私も実はあまりコミュニケーションをとりたくない人です。
業務上必要でお互い不快にならないレベルでのやり取りだけで済ませたいタイプ。
コミュニケーションをとりたいかどうかは実際コミュニケーションをとってみないとわからないという円環に属する問題ですが、コミュニケーションをとりたくない人にしてみたらコミュニケーションを強制されるのってもはや暴力なんですよ。
円滑で和やかなコミュニケーションが良い環境を生み出していると信じてやまないビジネス啓発書大好きのホワイト企業。
まさか一部の人間の強烈なストレスを生み出しているとは気づかないのです。
別に話したくもないのに、毎日笑顔で雑談しに行く苦痛たるや・・・。
コミュニケーションモンスター
ホワイト企業に多いタイプのコミュニケーションモンスター:毎日笑顔で声かけ、平等な姿勢、1人でいる人を放置しないで!
「毎日みんなに声かけていますか?」
ブラック企業に多いコミュニケーションモンスター:飲み会の強要、暗黙の了解の毎日ランチ、付き合い残業、「こんどおごるからこれやっといて」「タクシー代出すから」という謎の飴とムチ。
まとめ
私が日本で一番好きな短編からの引用です。
ここに付け足すとしたら「私は悪人です、と『先に』言うのは、私は善人ですと言うことよりもずるい。」
繊細さも図太さも善悪ではないです。
ただ、「先に言う」のはずるい。
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