ドイツ語の学習記録1_2024/06/29

2024/6/10より、ドイツ語の学習を始めた。
その記録を残しておきたいと思う。



ドイツ語を始めた理由

始めた理由は以下の3つです。

1 英語学習から得た言語習得のノウハウを他の言語で試したいという好奇心

2 行き先の言語を学んでからの旅行をしてみたい

3 ドイツ人の友人とドイツ語で話したい

1 英語学習から得た言語習得のノウハウを他の言語で試したいという好奇心

これが1番大きいです。

英語は2017年初頭に学習し始めました。
満足いく出来にはまだまだ全然達してません。
とはいえ、それなりに英語が使えるようになったとは思ってます。

その英語の学習の過程で
「言語習得のコツ」
みたいなものが分かってきたので、
これを他の言語でも試してみたい、自分の力でどこまで行けるか試したい
という好奇心が生まれました。

2 行き先の言語を学んでからの旅行をしてみたい

現地語を使えたら旅行がより楽しめそう気がするし、
そういう経験を英語以外で1回はしてみたいなーと思っていました。

そして、後述する 3 の理由で一生のうちドイツには絶対に旅行するつもりなので、ドイツ語を学習しておけばこの経験を出来ることはほぼ間違いないと思います。

ただし、1点不安要素があります。
ドイツ人は英語が得意なゆえ、
「見た目が外国人」だったら最初に話しかける言語は英語、
そして「この人はドイツ語があまり上手ではない」
と思われたら積極的に英語を使いだす。
という話を聞きました。

前者についてはまぁ自分のアジア人の見た目を変えるつもりはないので、こちらからドイツ語で話かけにいくか、英語で来られてもドイツ語で返せばよいと思ってます。

問題は後者です。
この話が本当なのであれば、一定以上ドイツ語が上手でなければなりません。
完璧なドイツ語を目指す必要はないと思いますが、
「この人のドイツ語だとコミュニケーションがちゃんと取れるか心配だ」
と思わせないレベルに達する必要があると思われます。

3 ドイツ人の友人とドイツ語で話したい

ドイツ人の友人と月に1、2回ほど通話してゲームをしたりしています。
彼とのコミュニケーションは全て英語です。

私はドイツ語が分からないし、彼も日本語が分からないので、必然的に英語を用いることになります。
英語でやりとりしててコミュニケーションは取れているし、彼にとても友情を感じています。

しかし、やはり英語というのはどちらの母国語でもありません。

お互いの母国語ではなくともコミュニケーションはとれてますが、
なんというか、どちらかの母国語を使ってコミュニケーション出来たら良いなーという気持ちがずっとありました。

英語は日本にもドイツにも本来は関係ないものなので、それを介してコミュニケーションをとっているのがなんとなく異物感というか、そういう感覚があります。

また、他の言語ではなくドイツ語を選んだのはこの 3 が理由です。
1、2の理由だけであれば他の言語でも別によかったです。

2 で述べた、一生のうちにドイツには絶対行くという話も、友情を感じている相手の国を訪れてみたいという気持ちがあるからです。


ドイツ語学習の計画について

私が感じた「言語習得のコツ」、
言い換えれば「この学習方法は効くなー、他の言語にも応用できそうだ」と英語学習中に思った方法ですが、
それを文字に起こすと以下の流れになります。

1 まず始めに発音練習だけをしっかりやる

2 発音がある程度できるようになったら瞬間独作文をメインで進めて、文法勉強もそれに合わせて行う

3 文法を一通り掴み、短文であれば瞬間独作文も板について来たら、簡単なものでリーディングを始める

4 音読パッケージを行う

5 ここから先は、その時点で何を1番伸ばすべきかに応じて変える。オンライン独会話、多読、精読、瞬間独作文第2または3ステージ などなど。

英語学習の際に「英語上達完全マップ」という英語学習方法論を用いました。
その中で出て来た  瞬間英作文、音読パッケージ  という言葉を上記にも借用しました。

「英語上達完全マップ」には英語学習で大っっっ変にお世話になったので、ドイツ語学習でも大いに活用させてもらいます。

以下、それぞれの項目の狙いについて。

1 発音練習

最初に発音を体得するというのはとても大事なことだと思っています。

体得とは、知識として得るだけでなく発音したり瞬時に認識したりできることです。
歩くのに必要な足の動かし方を知っていても、歩けなければその知識は意味がありません。

より具体的にいえば
「文字、音、口や舌の動き、発音記号。これらの関係性を体得する」
ということです。

すなわち
「上記4つのいずれか1つを与えられれば、他の3つの情報を即座に把握・再現ができる」
という能力の獲得を目指すことです。

この能力は言語を学ぶうえでとても強力な武器となります。
具体的には以下のようなことができます。

・音だけ聞いてスペルがわかる

・辞書を引いたときに、発音記号をみるだけで発音の仕方がわかり再現できる

・文字や単語の並びかたで発音が変わって聞こえる理由を、自分で口や舌を動かして分析や再現ができる

・音や口や舌の動きで単語を覚えることができ、記憶しやすい

・リスニングがとてもしやすくなる

特に最後のリスニングがしやすくなるという点が1番大きいです。
自分で発音できる音というのは非常に聞き取りやすくなります。

なお、発音はこの段階では基礎訓練であり、2の段階に向けた準備です。
まずは発音記号を確認し、音の出し方が分からない発音記号があれば、舌や口の動かし方を徹底的に調べて練習します。
発音記号1つでの発音が分かってきたら単語で練習、すなわち他の発音記号と組み合わせて練習します。

慣れてきたら単語の組み合わせ、すなわち文章での
練習を行います。
この際に発音だけに集中し、文の意味は全く考えません。

完全でなくとも、ある程度の滑らかさで文を言えるようになったら2に進みます。
ただし発音記号と舌や口の動かし方の関連は完全に覚えた状態にします。

2 瞬間独作文

ここでの狙いは以下です。

「発音学習の完成」

「基礎語彙の習得」

「文法を一通り勉強する」

「ある程度の速さで作文できるようにする(文法を体が覚える)」

「発音学習の完成」とは、無意識に口や舌が動く状態のことです。
日本語が第1言語であれば、日本語の文を喋るときに
「大きく口を開けて」「舌を前に出して」
などと具体的な動きは全く考えていないと思います。

これと同じ状態をドイツ語でも実現するということです。
文章をみてスラスラと読める状態。その時に口や下の動きは全く考えていないが、書籍などに書いてある通りの動きをしている状態です。

私は英語の学習の際にも発音練習から始めましたが、
1年間かけて毎日発音練習を徹底的に続けた結果、上記の状態になりました。
これをドイツ語でも達成しようと思ってます。

1の段階である程度出来るようにして、2で様々な文(一定以上の長さの単語の並び、すなわち様々な発音の並び)を実践することで、徹底的に口をドイツ語に馴染ませます。

・「文法を一通り勉強する」について。

今後いろいろな文に触れていく上で、文法がわかっていないと何も理解できません。
単語をどんなに知っていても文法を体得してなければ意味を正確に理解できませんし、相手に伝わる文を作ることも出来ません。

ただし徹底的にやる必要はないと考えてます。全体をある程度俯瞰できるレベルにすれば当面はよく、
枝葉の細かい部分はもっとレベルが上がってからで十分だと予想してます。

英語の時は中学校3年間の範囲を体得すればかなり色んな事に応用が効きました。
「1つの言語に必要な多くの事柄を中学校3年間の少ない授業時間の中でよくもまぁこんなに整理してまとめたものだ!凄い!」
とも思いました。
ドイツ語も同じ道を辿れると予想してます。

・「ある程度の速さで作文できるようにする(文法を体が覚える)」について。

文法を知識としてつけただけでなく使いこなせる状態にする必要があります。

使いこなせるというのは 速さ も含んでます。

文を作ったり聞いたり読んだりするのに、
一文あたりの処理時間が5秒などかかっていたら使い物になりません。

会話は成り立たないし、1つのニュース記事を読み終えるのにとんでもない体力と時間を使うことになり、実用性がありません。

この段階で行うこと具体的には、
「日本語(あるいは英語)の短文をなるべく瞬時にドイツ語に翻訳して発話する」
です。
これを文法項目1つずつに対して順々に行っていきます。

また、「とにかく多数の文を作りまくること」「繰り返すこと」が大事です。
大量に何度もやらないと、言語に限らずどんな技能であっても絶対に身につきません。

3 リーディング

1つの文法項目を体得しても、現実の文章ではそれらが組み合わさって出てきます。

英語で言えば
I have to make A B
みたいな感じで、have to の使い方とともに make A B の使い方が1文内で絡み合って要求されたりします。

こういった文が出て来た時にはじめのうちはすんなりと頭で処理できません。

英語の文章ではこういった文法項目の組み合わせは当たり前であり、ポンポン出てきました。
ドイツ語も多分そうだろうと思われます。

また、当たり前ですが文書を読んでる時は1つの文を読んで終わりではありません。
1文を理解したらまた次の1文、その後また次の文、とひたすら文が出てきます。
すなわち、1文あたりにかける時間と労力が少なくなっていかなければまとまった文書は読めません。

この段階では上記2点、すなわち
・文法の組合せ
・ドイツ語の文が次から次に登場する
にある程度慣れることを狙いとします。

具体的にやることとしては、簡単な長文(日本語あるいは英語の翻訳付)を精読することです。
なぜこの単語の並びになるのか、どうしてこの翻訳になるのか、
1単語1単語の配置の意味を明確に理解し、説明しようと思えばすべての単語についてその位置・その変化形でなければならない理由を説明出来る状態を目指します。

4 音読パッケージ

3では、2で把握した文法に更に慣れること、組み合わされても対応出来るようにすること
を狙いとしてましたが、
この4ではその慣れを更に高める事を目的とします。
1文あたりの処理時間が早くなることと、音で文を聴くことでリスニングの練習も狙いとしています。

行うことの具体的な内容としては音読パッケージになります。
3で用いた教材を使うのがよいと思います。

この段階まで達成すれば、非常にゆっくりかもしれないですが、旅行に行って何してきたとか、そういった簡単な内容の文を自分で作って相手に伝えることが出来るようになっていると思われます。


実際に私が辿った勉強の記録

ここまで書いた計画ですが、現時点では1を終えて2に突入しています。

2についてはまだ始まったばかりですが、そこまでの内容を順に書き残します。

情報集め

ドイツ語を始めるにあたってまず1番始めにやったことは先述した計画をたてることでしたが、
その次に行ったのは情報集めでした。

たてた学習計画に使用できるドイツ語の勉強素材、教本を見つける必要があるためです。

発音に関して最初に見つけた本は
・ドイツ語発音発話徹底ガイド
でした。

なかなか評判が良さそうだった(中身はチェックしてないけど)のですが、最終的には
・ドイツ語の発音のしくみと実践 - 基礎から理論まで
という本のみを買いました。

kindleに対応していたというのが決め手です。

電車での移動時間は学習に大変有効であり、スマホのkindleを使えば通勤電車の混雑の中でもいつでも本を確認出来るのは大きなメリットです。
本を持ってき忘れることもありません。

また、私のように「英語上達完全マップ」を他の言語に応用しようと考えた人はやはり居るようで、
検索しましたら以下のページがすぐに見つかりました。

瞬間独作文に使う本は上記のページに載ってるものから決めました。
その後のリーディングや音読パッケージに使う本も、いまのところここから決めようと思ってます。

瞬間独作文とは別に文法だけを学ぶ本として
・関口初頭ドイツ語 上中下
の3冊も買いました。

しかし、瞬間独作文の本を見てみると文法説明も結構充実してたので、要らなかったかもしれません。
瞬間独作文が終わった後に読んでもあまり意味はないかも。

発音練習

前述の電子書籍を使って舌や口の動かし方を徹底的に練習しました。

YouTubeでもドイツ語の発音についての動画を検索したり、
音声学に関するwikipedia記事を見たりしました。

ドイツ語の辞書も買いました。
意味を調べるというより、
発音記号のチェックと、収録音声を聞くために使っています。
電子書籍と同じ理由で、スマホアプリ版を買いました。

買ったのは
クラウン独和辞典(第5版)
です。
なんかたまたま発売したてでセールになってて安かったのがこれにした理由です。

発音の習得に苦労したのはやはり英語に無い音でした。
ドイツ語は英語に近い言語と言われてますが、やはり英語にはない発音もありました。

具体的に苦労した音は
Ü ( [yː], [ʏ] )
Ö ( [øː], [œ] )
R ( [ʁ] )
です。

これ以外は割と簡単に発音できたり、英語にある音でした。

今では上記の苦労した音も舌や口の動かし方を理解し、音声認識で自分の発音をテストしても聞き分けてもらえてます。

ここで調べた内容や分かった事については書くと非常に長くなりそうなので、また別のnoteにまとめたいです。

先述の音声認識についてはiosのドイツ語キーボードを使ってます。
音声入力モードを使って、目的の単語を聞きとってもらえるか試してます。

音声入力モードでは前の単語をもとに次の単語を予想していたりするかもしれないので、
1回発音する度に入力を完了してやり直してました。

主にウムラウトの練習として以下の単語を練習しました。

München
Köln
Müll
fünf
Füße
Schon
Schön
Mutter
Mütter
Bruder
Brüder

始めのうちは
Mutter Mütter
Bruder Brüder
の組み合わせについてどちらが出るかほぼランダムのように音声認識されまして、どんなに頑張ってもダメでした。

「このキーボード、ちゃんと音声認識してないんじゃね?」という思いが頭をよぎったこともあります。

けれども発音の仕方をきちんと調べてその通りに発音したら、
今では90%くらいの確率で狙った通りに聞き取ってもらえています。
なんでも他人のせいにしてはいけませんね。

また、上記の特定の音の他に、ドイツ語の発音のシステム全体としても意識すべき内容がありました。
その内容については英語と同じであり、私は英語の発音練習の際にそれらを習得してたので練習の必要が無かったのですが、以下の内容です。

・余計な母音を入れないで発音する

・ピッチアクセントではなくストレスアクセントを用いる

・モーラではなく、音節を用いる


上記の詳細については以下のnoteでまとめました。

瞬間独作文(と併せて文法学習)

発音練習を始めてから1週間か10日くらいしたころ、
発音記号付きの文であれば、ある程度の速度で発話出来る(舌と口を動かせる)ようになってました。

発音記号を見ずに、実際の文だけを見てそこから発音記号を理解してその通りに舌や口を動かせるようにもなってきました。

発音練習をより実践的な段階に進めるためと、
文法もやりたくてウズウズしてたのでいよいよ次の段階に進みました。

使っている本は
・しっかり身につくドイツ語トレーニングブック
です。
この本についてはまだ始めたばかりです。

現時点では33頁まで進んでおり、
やっている内容はseinの人称変化です。

最終頁は321頁なのでまだ10分の1くらいですが、まぁゆっくりやっていこうと思います。


ある程度進んだら、また学習記録を書きたい

このnoteはいわば日記のようなものです。
ドイツ語が出来るようになった将来に見返した時に、
最初はこんなとこで苦労してたなー懐かしいなー
といった思いに浸れたら面白そうだなーと思い、自分のために書きました。

英語の学習は2017年からやっており、現在もドイツ語と平行してやってますが、英語に関してはこのような勉強記録をつけてきませんでした。

ある程度は苦労した内容などは覚えてますが、その時の気持ちで書いた文章を見るとまた違うので、
ドイツ語に関しては残しておきたいなーと思ったのです。

ある程度ドイツ語学習が進んだらまたこの学習記録を書きたいと思います。
まぁ次に書くとしたら今やってる瞬間独作文の終わりが見えた時かなと思ってます。

早くても2,3ヶ月はかかるでしょう。
「塵も積もれば山となる」「継続は力なり」の言葉を信条に毎日コツコツと気長にやってきます。


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