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世界一を見せたいお母さん


色んな経験を、我が子にさせたい。

平日に、一緒にいられる時間が短い分、休みの日は、色んな場所に行こう。

子供との時間を取りたいから、仕事は辞めました。

習い事や、スポーツ、やりたそうなことは、全部やらせたい。

私は育児が苦手だから、一緒にはなかなか、遊べない。

フルタイムでも、一緒にいる時間は、濃密にしようと思ってます。

私が学歴で苦労したから、勉強はしてほしかった。


ママをやって5年半にもなると、
いろいろな『ママ』の意見を耳にする。

目にする、といった方がいいのかな。

友達だけじゃなくて、SNSや、テレビ、職場。

どれがどう、正解だとか失敗だとか、間違いだとかはない。

組合わせが違ったら、親か子、どちらかを苦しめたり
悲しくさせることも、あるかもしれない。


答えは、その子の眼を見ないとわからない。

先日、何冊か頂いた自作の本の中に
1冊、どうしても


何回読んでも泣いてしまう本があった。

『にんぎょのねがいごと』

ちょっと、涙がでるとかではなくて 朗読ができないくらいボロボロと、泣く。


読み終わってからも、泣きながら食器を片付けていたら、結構息子に心配されるレベルで、
ボロボロ泣いていた。


特にこのシーン。
人魚のママは、3日しかいれない息子に
世界一素敵なものをみせようとして色んなことを考える。

『せっかくうまれてきたんだもの、
この子に世にも珍しい素敵なものを見せてあげたい』

でもそうしている間に、時が流れてしまう。
ふと、息子の方を見てみると

目の前のなんでもないことで、遊んでいる。
タコさんとにらめっこしたり、水のあぶくをおいかけたり、サンゴのまわりをまわったり。


それをみて
『世界一、ばかり考えてた』
と、息子を見ていなかったことに、
気づく人魚。


『住みなれた海でヘトヘトになるまで遊びました』




ある人から
『月曜日、疲れている子供が多い。』

もちろんたまにはいいけれど…。

月曜日の朝、保育園でゆっくりする。

土日、平日埋められなかったものを埋める…?

どこかに連れて行くと
遊び場が、イベントが、遊んでくれる。

その、何と楽なことか。

だって、どう遊んだらいいか
わからないもの。


疲れさせて、昼寝をさせる。

21時には、寝てほしい。寝かしつける。
その後、好きなことをしたいから..?

(一緒に疲れて昼寝をしないと持たなかったし、全然寝ないので夜活とは程遠かった)

この絵本を何回読んでも泣いてしまうのは

『息子の目をきちんと見れてない時期があったこと』

『今は前より、通じあえていること』

『遊び方がわからなくたって、どこかに行かなくたって、いつものところに楽しい場所はあった』

ということを、わかりはじめてきた、今の私を、肯定してくれた感じがしたからだと思う。


あまり食べもしないのに、料理にハマって、ホットケーキばっかり作ってた時。

隣の川に、雑草を抜いて投げてたら、上流から鴨が3匹流れてきて大爆笑した時。

人参、食べられないのに育てるとか言って、ホームセンターでめちゃめちゃ沢山種を買って
色んなところからミニ人参が生えてきて、最後ブロッコリーが生えてきた時。


人参と、ブロッコリーは保育園で食べられるようになった!ときいて、買ったけど
『保育園でしか食べれない』と言いながら、パパにカッコつけたくて食べた時。


保育園でよく行く公園に、ママを連れて行くと言われていったのに、方向音痴で遠回りした時。

はしゃぎすぎて帰り道、歩けなくなって、暑い中、担いで帰ってきた時。


家事が早く終わったから、散歩に行ったらひろちゃんが売り看板見つけてダッシュしてくれて、次の日問い合わせて、最後契約になった時。


息子が生まれる前、水曜日の夕方に歩いてハイネケン飲みにいってたカフェに、抱っこひもでコーヒー買いにいった時。


そのカフェまで散歩して、二人でお茶した時。


水たまりがあると、帰れなくて、ベチョベチョになってそのままを抱っこして、私のズボンドロドロになって『何遊んできたの』と夫に笑われた時。


私が新築販売した時、3ヶ月位の赤ちゃんだった男の子が、公園で息子と遊んでくれた時。

ベランダに、雀が死んでいて、玄関の脇に埋めた時。


全部、
どこも行かなくたって、特別な公園や
ボールプールに行かなくったって、
楽しかったこと。心が、ぎゅっとなったこと。遠くに行かなくても、じんと、したこと。

遊びとは、暮らし。
目の前のことをするだけで、きっと息子には、新しい遊び、出来事だったのだ。


でももちろん、たまにはボールプールにいくよ。いや、今日も、行ったし、先月も行った。『遊んでいただく』ことも、大切だよ。私一人では、できない。


帰ってきたあと、草むしりをしてたのに、何故か雑草を植え出して、その泥を団子にして玄関にならべて『パパがびっくりするはず』とか言って。


きっと息子が家を出るときには
そういう家にいた時の事を思い出すんだろうか。

せかいいち。
せかいに一つしかない、
私と息子という、親子のかたち。


明日のお昼は、一緒に行けたら嬉しいな、と思ってたいつも私が常連で行く場所に、連れて行ってみよう。

きっと、明日も
せかいいちの日常。



素敵な本を
ご紹介許可をありがとうございます


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