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100日後に死ぬGAFAMのぼくの友達が萬寿に歓喜した理由

29日目。

ぼくの太った女友達(あだ名は主将)はめっちゃ酒を飲む。

酒ならなんでもこいの主将だが、久保田(新潟の地酒)の萬寿(まんじゅ)という酒を飲みたいと、一時期うるさく言っていた。

萬寿は久保田の中でも高級な、大吟醸だと言う。

そんな主将を連れて何人かで居酒屋に行ったところ、その居酒屋には萬寿が置いてあった。

ぼくは優しいので、主将にはいつも世話になってるから萬寿はぼくが奢ってあげるよ!と言ってあげた。

主将はまじかよーーーやべーーーと言ってすぐに萬寿を頼もうとしたが、まあまあ、お楽しみは後にしてまずはビールにしようよと言って、宴会が始まった。

その後、主将にはビール、ハイボール、ハウスワイン、チューハイなど色々な酒をすすめた。チューハイを飲み干したころには、主将は完全に出来上がっていた。

そろそろかな、と思ったぼくは店員さんを呼んで千寿を注文した。

千寿も久保田だが、萬寿ほどは値が張らない酒だ。

店員が千寿を持ってきたので、ほらお待ちかねの萬寿だよーーーと言って主将にお酌をした。

主将は、これが萬寿かーーー!くそうめーなおいーーー!と言ってめっちゃ喜んで飲んでいた。

萬寿(千寿)を堪能した主将は、ものすごいゴキゲンで、千鳥足で帰っていった。お会計は主将以外のみんなで割り勘にした。

そのあと、ぼくは何かにつけてあのとき萬寿おごってあげたじゃん、と言って主将におごってもらったり、女の子を紹介してもらったりするようになった。

主将は今でもあのとき飲んだのが萬寿じゃなかったことを知らない。

続く

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