手放してゆく。
起業して6年目になった今年。
日々制作にあたる中で「売れない商品」も生まれてくることも事実。
当初「いい」と思って進めたものでもお客様には刺さらなかったり、のちのち「なんか違うかも」と自分で思うこともある。
一般的にものづくりをする人は、そもそも自分の手で何かを生み出すことが好きな人が多い。
なので例えば作風の変化、扱う商材が変わったり、はたまた扱う素材が変わっていったりする。
毎日作っていれば自身のスキルも上がっていくので、むしろ変化することは自然であって「ものを生み出す」人として正常だとも思うのだけど。
(すでに数十年選手の場合はまた違うかもしれない。わからないけど。)
わたしも初期は大手ハンドメイドショップでパーツを買って、アクセサリーを作っていた。
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そのうち利益を増やすため原価コストを減らしたくなり、海外からの仕入れから一人で行うようになった。
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その頃コロナが流行ってハンドメイド作家人口が爆発的に増えたのをきっかけに、
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パーツの仕入れに需要を感じ、セレクトパーツショップを市内に開店。
(あとは作家サイドが増えすぎたからBtoBに移行した方が商売としていいな、とも思っていた。制作も好きだけど元来、商売が好き。)
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そんなとき、趣味で続けていたわたしのハンドメイドアクセサリーが海外ショップの方の目に留まる。
販売する流れに。(この頃アメリカ・オランダ2件同時のオファー)
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つくる、ということにやはり心が動いて「わたしも作りたい」。
セレクトショップを閉店。
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現在は厳選した上質な素材のみを仕入れて、レース編みの技法でジュエリー制作をするようになる。
こんな感じで紆余曲折しているので、例えば素材ひとつにしても「もう使わない」ものも多々ある。
基本的に扱う素材は今、心がときめくかで決めているので「もう違う」と思ったら使わないことが多い。
(時たま、リバイバルすることもある)
素材は、まぁリサイクルという仕組みもあるかなと思うんだけど、問題は以前つくった作品。
クオリティが著しく低いわけでもなく、でも「もうこの手法での制作はしない」とか「この素材でできたものは販売したくない」とかあるわけで。
例えば今のわたしはビーズといえばヴィンテージやアンティークものを使っているので、現代のビーズを使ったものは売りにくい。
一応お伝えすると、現代ビーズが劣っているなんてことは微塵もない。
ただ国産現代のものと古いヨーロッパのものではデザインも色合いも違うので
当店のブランディングと合わなくなってしまったということ。
そうは言っても、お客様からしたら「素材なんてなんでもいいよ。」という方々もいるのが事実。
自分のエゴはどこまで貫いて良いのだろうね。
この塩梅こそが、多分センスで見つけていくものなのかもしれないですね。
きっとわたしにもふと、わかるようになる瞬間が訪れるんだろうな。
ではでは。
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