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「Life story」 千景 新

皆さんこんにちは、PICTEの中の人、柚子胡椒です。

今回は、過去2回の個展、2回のグループ展の開催経験があり、現在PICTEの総合プランナーとして活躍されている、千景新さんのインタビューをお送りします。

「あなたにとって写真を撮る事とは?」

「今は自分のLife storyを残す為、
昔は他人の為、写真は撮る事は楽しかったが、何がしたかったのかがわからなかった。」

彼と関わって、もう3年半になる。
上京したての頃、僕が写真を始めた頃からずっとお世話になっている。
彼はここ一年ですごく変わった。
最近落ち込むという事を覚えたらしく、そこから彼の写真も変わった。

彼はこう言う、「僕らは写真に対して斜に構えすぎなんだよね。」

写真を撮る、その行為に意味を持たせる為に僕自身この3年半葛藤してきた。その経験と時間は楽しくもあり、悩みの時間でもあった。その傍らにはずっと彼がいて、同じように写真のあり方、その意味を模索してきた。
写真展を運営するようになって、紙媒体の写真に多く触れて、改めて写真というものの素晴らしさを感じている。

「いずれ、声も顔も忘れてしまう貴方を残しておく為に、写真を撮りたい。」

Life story、彼の写真を撮る理由はそこにある。
彼の言葉の「貴方」には未来の彼自身も含まれているのかもしれないと少し感じた。人間は誰もがいずれ過去の記憶を鮮明に思い出すことができなくなる。そんな時に写真一枚でもあればその記憶は少しだけ鮮明になる。
その一枚の為に彼は写真を撮っている。


千景さんの作品

「SNSを出て展示をしてみて自分の考え方に何か変化はあった?」

「単純に写真に対しての接触時間が長い。SNSで写真を見る時間よりも一枚が見てもらえる時間が圧倒的に長い。」

写真を見る為の環境、それが写真展。
意図せず目に飛び込んでくる情報としての写真と、見る為、見られる為の準備を整えた写真。その2枚には大きな差が出る。
みんなの素晴らしい写真をただ広めるだけだなく、真摯に観てもらえる環境こそがPICTEなのである。

「PICTEを作ったきっかけはなんですか?」

「みんなもっと写真展やればいいのにって思った。だからみんなにはPICTEの展示だけにとどまらず、もっといろんな展示をしてほしい。自分で開催してほしい」

写真展をもっと気軽に。それがPICTEの根幹である。
PICTEをきっかけにもっとみんなに写真を展示する事を楽しんで欲しい。

千景さんの作品

「個展をして何か気づきはありましたか?」

「個展をすると創造性が豊かになる。自分の写真と向き合うからめちゃくちゃ悩むけど、いい経験になる。他人が自分の写真を見にくる為に時間を割いてくれることがとても嬉しい。」

普段の生活の中で自身の写真と向き合う時間はあまり無いかもしれない。印刷して展示する作品を選ぶために、自分の作品と一から向き合う時間はとても大切なのである。


千景さんの作品

「今後、やってみたい展示はありますか」

「横浜アリーナで30000人呼んでPICTEの写真展をやりたい。」

100人が聞いたら99人は鼻で笑うだろう。でも僕は、確かな理由は無いが彼ならどれだけ時間がかかってもできそうな気がする。
そう感じさせる「何か」が彼にはある。
いつか、いつの日か、満員の横浜アリーナで、PICTEの写真展が行われるその日を僕は見てみたい。

千景さん

千景 新/Cikage Arata
1996年東京都生まれ
2020年 個展「眠れない夜の使い方」開催
2022年 個展「Life story 」を開催
現在はInstagram、各種展示、PICTE総合プランナーとして活躍中。

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