見出し画像

ゆずちゃんの「これから」

Loohcsに通うゆずちゃんのインタビュー続きです。

人生も生活も自分の手で作る、作りたい。既成の枠に収まらない伸び伸びとしたゆずちゃんの姿に、今回も驚かされてばかり。

ゆずちゃんはLoohcsに入る前から広い世界を見てきた印象があったけれど、Loohcsとの出会い、新しい学校生活を経験して変わったことはあったのか、もっと先のビジョンはどんなものなのか尋ねました。

*****

-Loohcsとはどうやって出会ったのだろう?
まだLoohcsができる前で、まなビバ!シリウスの代表Yさんが「こんな学校できるよ」って紹介してくれたのだけど、そのときは興味が持てなかった。でも「歩く学校」に参加して価値観が変わって、Loohcsのオープンキャンパスに参加してみたら、いいなあって思って行きたくなった。不登校だったときは高校どうしよう…って思っていたけど、「歩く学校」に参加して路上ライブでお金稼いだら、‟何でもできるじゃん!” ‟中卒のままでいいじゃん”って思った。‟むしろ中卒の方がいいじゃん”とも思ってた。シリウスで出会ったAちゃんの存在も大きかった。Aちゃんも進路で迷っていて、Aちゃんは「高卒じゃないと雇ってもらえない」って言ってたから、中卒でもやっていけるじゃん!っいうのを教えたかった。

-‟中卒の方がいいじゃん”と思っていたゆずちゃんが、‟ここに行きたい!”と思うようになったきっかけは?
生徒主催のオープンキャンパスがきっかけだった。授業の説明だけは先生がやっていたけど、それ以外は司会とかも全部生徒がやってた。パンフレットのことばにも惹かれた…「学生主体」と「ここは私がつくる学校」。その言葉通りの学校だった。Loohcsは行事も部活も生徒が作る。Loohcs生がクラウドファンディングで伊豆諸島のボランティアに行ったり、広報部を立ち上げてオープンキャンパスを作ったりしていた。

-Loohcsに入る前と後で変わったことはある?

入る前は中卒にこだわりすぎていた。調べることもなく「大学は行かない」「高卒資格は要らない」って思ってた。でも今は、調べてから決めたらいいって思って大学にも興味を持ち始めている。Loohcs生はほとんどの人が大学進学を目指している。
Loohcsに早稲田大学卒の先生がいるのだけど、みんなが何十分もかけて解いた数的推理の課題を3分で解いちゃって、頭いいなーって思った。最初は‟頭だけかなー”って思ったけど、ゆずが大学のこと相談したら的確にアドバイスしてくれた。心の部分も理解してくれるんだ、頭だけじゃないんだって思った。ゆずが「限られた世界で生きている人に影響を与えていきたい」って先生に話したら、「確かに〇〇だし、△△という考えもあるねー」って自分の意見を言ってくれた。でも押し付けない。先生が生徒の話に「あーそっか」って言うこともあって、生徒と先生の学びあいがある。
あとLoohcsに入って変わったことで、今までお金は必要ないって思ってたけど、今は必要だって思うようになった。貧乏な家も裕福な家もいろいろある。このまえ中学生の友だちが「東京の学校行きたいけど、高いじゃん」って言ってて、お金で人生が変わっちゃうのって…って思った。ゆずの師匠のてんつくマンの政治活動に参加したときにホームレスの人に会って、コロナで職を失ったと聞いた。お金がないと生きていけないんだって知った。


-これからどんなことをやっていきたいと思っている?
冒険家になることと、講演活動をやること。まだ誰もしたことがない挑戦をしていきたい。自分が挑戦することで周りの人に勇気とか幸せを届けたい。講演会をやって公立学校に行っている子に「こういう生き方もあるんだよ」って伝えたいし、講演活動とかしてお金を稼いで支援できるものを作りたい。ゆずも「歩く学校」のときとか色んな人に支援してもらったから、そういうふうに身内とか関係なく支援しあえるかんじになったらいいなって思う。

冒険家になることは確実だけど、その中身は置かれている状況によって変わるかもしれない。


*****


ゆずちゃんのインタビューはここまで。

Loohcsは新しい学校で、ゆずちゃんは新しい時代を生きる人だなと改めて思っています。とてもたくましくて、優しくて、まっすぐなゆずちゃん。どの言葉にも本当にワクワクして、さわやかな気持ちになりました。

このインタビューとは別に、「大学に行って良かったことは?」と私はゆずちゃんに尋ねられました。その答えとして一番に思いついた「資格を取る要件を満たせたこと」を伝えたのですが、不十分な答えだと思ってその後もしばらく考えていました。ゆずちゃんの問に対する答えをもっと正確に言うと「資格取得の要件が得られてよかったし、大学院を終えるまでの時間があったことが私にはすごくよかった」になるかと思います。


自立するまでのペースは人それぞれ。私みたいに人より長い時間がかかる人もいれば、ゆずちゃんみたいに15歳になるまでにいろんな経験をして、たくさんの気持ちを味わって、とても広い世界を見ている人もいる。


ゆずちゃんみたいな人にも私みたいな人にも、それぞれにいろんな道があっていいのだろうと思います。
子ども・若者の生活に豊富な選択肢があること、ここが合いそうだと‟ピンとくる”のピン!が分かっていること、それに気づかせてくれる存在がいること、そして経済的な理由で選択を制限されないこと…どれも必要。

そこを視界に入れながら、私は大人を生きていきたいと思います。


ゆずちゃんの放つ光を浴びるって何かセラピーみたい。
このnoteからもそれが伝わといいな。


ゆずちゃん、どうもありがとう!

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?