フォローしませんか?
シェア
ヤマモト・カレン
2023年9月15日 22:59
今朝はやけに明るい日差しの中で目を覚ました。天井は昨日よりも白く、陽の当たるサボテンの鉢が眩しそうにしていた。気怠い身体に対して、気持ちは明るく、灰皿に乗った2本のジタンの眼差しに、乾いた喉が潤いを求めて、もう一度眠りの中に私を誘うのだった。陽の光は、もはや夏のそれではなく、新しい季節の飛沫をあげ、齧ったリンゴから滴って落ちていく。さよなら、海の鳴き声。さよなら、赤い口紅。そういう風に夏を忘れ