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短編: 闇の中から浮かび上がる⑥


前話はこちら(↓)


 武内のヤツは、この前、私に意見してから、何も言っては来なかった。当然だろう。いくら運営とはいえ、規約になんら違反していないにも関わらず、私を諭そうとしたのだから。賢者である私の言うことに耳を傾けず、バカなヤツらの声を拾おうとするからこうなるのだ。

 おそらく、人気インフルエンサーである私に対して異論を吹っ掛けたことで、自壊したか袋叩きにでも遭ったのだろう。

 ザマぁ見やがれ!www
 You deserve it !! www
 To hell with your standard !!! www 

 私は武内というヤツに向けて書かれる批判を読みながら、バカはやっぱりバカなんだな、と思った。


 まぁ、武内は本当にバカなヤツだが、お陰様で、PVが150万を突破した。きっとヤツは私のインフルエンサーとしての偉大さに気がついたのかもしれないな。

 そのとき、私は画期的な有料記事の書き方を思いついた。
 バカどもの記事を引用して、私の有料記事の中で紹介する。引用部分をカネを支払わなければ読めないように設定しておけば、バカどもは気になって気になって仕方なかろう。そりゃそうだ。インフルエンサー・チクりん様の記事で取り上げられるのだからな。
 そして無料で読める箇所は、
horse🐎 dear🦌(バカ) と書く代わりに
「○ースディア」「ホース○ィア」と書き、要点は○○○○などと、伏せ字を多用しておこうwww 

 そして焦らせるために、無料部分の最後に、「3、2、1」


~ここから先は~
……………………………………………………….

 私の記事を読みたくて読みたくて仕方ないヤツらは、私の記事を買わざるをないだろうwww

 ついでに「サマーセール」でもやってみるか?
 「私なら確実に食い付きます」とでも書き添えておけば、確実に売上が伸びることだろう。
 これで、ひと月の売り上げは、軽く10万を超えるに違いないwww。

 しかし、本当にバカなヤツは、超天才にさえ、カネを支払うことをためらうかもしれない。しかし、そんなヤツには「チクりん・ブロック」して差し上げよう。


 あぁ、もう4時を回ったか。今日の分の長文記事はもう書き終えているから、そろそろ夕食に食べるモノでも買いに行くか?最近、ネット・スーパーばかり使っていたが、たまにはリアルな店舗に行ってみるのもいいかもしれない。。。とりあえず、投稿してから出掛けることにしよう。


 ぬぉ~、最近は物価が高くて閉口する。ひと月の食費を1万円以下に抑えることを、金科玉条にしてきたが、やっぱりチト無理か。仕方ない。2万円以下にルール変更しようか。あ、米も高くなったな。今日は控えておくか。たしかまだ、五合くらいは残っていたはずだから。

 私は税込1,000円以内になるように食材を厳選してレジに向かった。

 ふ、ふはははは。999円だ。やはり私は「数学偏差値100超えの女」だ。間違いなく天才だ!!!
 スリーナインではないか!!!

🎵汽車は闇をぬけて 光の海へ
🎵「バカ」がちらばる無限の宇宙さ

https://www.uta-net.com/song/5551/


 私は替え歌を歌を歌いながら、家路についた。
 買い物に行く前に投稿した私の記事は、おそらくすでに「いいね👍️」が80個くらいついている頃だろう。

 私は買ってきた食材をおくと、再びパソコンの前に座った。

 チクりん様の降臨だwww
 はー、はっははははwww 


 私は再びブログサイトにログインした。

えっ、なぜだ?!

 私は目を疑った。投稿してから優に2時間が経過しているにも関わらず、「いいね👍️」が15個しかついていなかった。私はいつも通り、私の10のサブ垢から本アカへ「いいね👍️」をつけた。これで「いいね👍️」が25個になった。

 やっぱり、このブログサイトは
「○ース🐎ディア🦌」ばかりだな。

🐎🦌🐎🦌🐎🦌🐎🦌🐎🦌🐎🦌



…つづく


第7話



この小説は、ももまろさんとの共作になります
連載物ですが、1話ごとに単独の短編小説として読むこともできます

フィクションです


第1話

https://note.com/hope0404/n/n91297dabfc0d


第2話

https://note.com/piccolotakamura/n/n44341952073d


第3話

https://note.com/hope0404/n/nd34d119fb82e


第4話

https://note.com/piccolotakamura/n/n66f486d55ee0


第5話

https://note.com/hope0404/n/ncc77f136cd78


#闇の中から浮かび上がる
#胸糞小説
#短編小説
#ももまろさん
#フィクションが好き
#ホラー小説が好き

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