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英文法 | theの付く比較級について。

原級・比較級・最上級


 久しぶりに英文法という、人気のない記事を書いてみます😀。

 今回は、比較級なのに「the」を伴う形について考えます。

 まず、中学校レベルの英文法の復習です。

 「原級 - 比較級 - 最上級」というのは、


good - better - the best 
(よい-ヨリよい-最もよい)
difficult - more difficult - the most difficult 
(難しい-ヨリ難しい-最も難しい)
short - shorter - the shortest 
(短い-ヨリ短い-最も短い)

というように、
形容詞(あるいは副詞)の変化することを指します。
そして、基本的には「the」が付くのは、最上級のみです。

しかしながら、比較級(ヨリ~な)に、「the」が付く場合があります。

この記事は、(例外的に)比較級であるにもかかわらず「the」が付く場合について考察します。

若干「マニアックな」文法事項ですが、試験で問われることもあるので、一応おさえておいたほうがよいでしょう。


[ 1 ] 比較級と「the 」

(1)
「二者のうち一方のほうがヨリ~である」の意味の場合。

This guitar is the better of the two. 
(2つの中ではこのギターのほうが良い)

本来の比較級を使った言い方では、
This guitar is better than that one. 
となるはずですが、
「than that one」の代わりに
「of the two 」と置き換えた場合、
「2つの中では」という意味が強調されるために、比較であるにもかかわらず、ニュアンス的に「最上級」の意味を帯びるために「the」が付くと考えられます。

実際に、
The guitar is the best of the two. 
という言い方もできます。
しかし、この言い方は「くだけた言い方」であって、書き言葉では比較級のほうがよいとされています。

(2) <the + 比較級 >
「それだけいっそう~」

「それだけいっそう~」の意味になる場合。

I was the more upset because he blamed me for the accident. 
(彼がその事故を私のせいにしたので、私は余計に狼狽した。)
I like him all the better for his faults. 
(欠点があるからこそ、私は彼のことが好きだ。)

これらの例文の「the」は「それだけいっそう~」という意味で、副詞的に働いています。

一般的にこのような場合、
because (『~のために』後ろに文がつづく場合)や
for (『~のために』後ろに名詞がつづく場合)を伴います。


[ 2 ] 絶対比較級

「絶対比較級」とは、比較の対象をハッキリ示さないで、抽象的に漠然と度合い(程度)が高いことを表す「形容詞の比較級」の用法を指します。

例えば

the upper class (上流階級)
←→ the lower class (下流階級)
the younger generation (若い世代)
←→ the older generation (年とった世代)

などがあります。
「絶対比較級」では、「対になった言い方」がある場合がほとんどです。
慣用的な言い方と言ってもよいでしょう。

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