詩 | たかが恋
ひとりきりだった
こころの中に
一輪の花が咲いた
見たこともない花だから
もしかしたら
毒かもしれない
こころの奥に咲く花だから
眺めているだけならば
別にいいわよね
あの花が放つ輝きは
秋風に似ていて
どこか悲しげだった
こころに咲く
わたしの一輪の花に
蝶が舞うことがあった
あまりにも美しくて
蝶をしばらくの間
手のひらに包みこんだ
もう夏も終わりね
わたしは夏の終わりに
その蝶を手放した
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします