柿澤輝昌・pianos lesoleil

フリーランスのピアノ技術者(スタインウェイ会正会員)です。 東京都・埼玉県・神奈川県・…

柿澤輝昌・pianos lesoleil

フリーランスのピアノ技術者(スタインウェイ会正会員)です。 東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県を中心にピアノの調律・修理をしています。https://pianoslesoleil.wixsite.com/kaki / pianos.lesoleil@gmail.com

記事一覧

KAISER(カイザー)というピアノ①

今回、カイザーというアップライトピアノを納品したので、その様子をご紹介します。そもそも、カイザーというピアノをご存知の方は少ないと思います。 今日のピアノという…

改めまして自己紹介

皆様 こんにちは。 フランスピアノの魅力を皆様に知って頂こうと、昨年11月にこのnoteを始めたわけでありますが、4回投稿しただけで、早速、続けることの難しさに直面して…

Erard③(ダブル・エスケープメント・アクション)

セバスチャン・エラールは生涯において多くの発明をし、ピアノの発展において多大な影響をもたらしました。その中でも特筆すべきものはダブル・エスケープメント・アクショ…

Erard②(ピアノと木工技術)

Erard社は1752年にフランスはストラスブールに生まれたセバスチャン・エラールにより設立されたピアノメーカーです。セバスチャン・エラールの家系は家具・木工職人であっ…

Erard

最初にご紹介するのはErardです。カタカナ表記では「エラール」となります。残念ながらフランス語も疎いのですが、フランス語では末尾の子音を発音しない単語があるそうで…

ご挨拶

ピアノの調律や修理をしています。 以前、フランスの古いピアノの演奏に大きな衝撃を受けたことがあります。自分が知っていたピアノとは全く違う音色と雰囲気。そこには全…

KAISER(カイザー)というピアノ①

KAISER(カイザー)というピアノ①

今回、カイザーというアップライトピアノを納品したので、その様子をご紹介します。そもそも、カイザーというピアノをご存知の方は少ないと思います。

今日のピアノという楽器の原型は1709年頃にイタリアで発明されました。

日本には1823年に初めて持ち込まれました。日本の音楽を研究し、楽譜に起こす為に長崎に持ち込まれたと言われています。

カイザーというピアノは河合楽器株式会社のブランドです。河合楽器

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改めまして自己紹介

皆様

こんにちは。
フランスピアノの魅力を皆様に知って頂こうと、昨年11月にこのnoteを始めたわけでありますが、4回投稿しただけで、早速、続けることの難しさに直面してしまいました。テーマは有るのですが、文章・構成を日々考えるということはなかなか難しいことで有ると感じております。

しかしながら新しくプレイエル(PLEYEL・フランス)のアップライトピアノの修理を始めたので、これを契機にやはりフ

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Erard③(ダブル・エスケープメント・アクション)

Erard③(ダブル・エスケープメント・アクション)

セバスチャン・エラールは生涯において多くの発明をし、ピアノの発展において多大な影響をもたらしました。その中でも特筆すべきものはダブル・エスケープメント・アクションではないでしょうか。

このダブル・エスケープメント・アクションは今日のグランドピアノの機能の原型となるもので、アップライトピアノとグランドピアノの大きな違いの一つということが出来ます。

アップライト(ごく一部のオプションパーツを後付け

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Erard②(ピアノと木工技術)

Erard社は1752年にフランスはストラスブールに生まれたセバスチャン・エラールにより設立されたピアノメーカーです。セバスチャン・エラールの家系は家具・木工職人であったらしく、この背景がセバスチャン・エラールがピアノやハープを製作するにあたり、大きなアドバンテージになったのであろうと思います。

ピアノ製造メーカーには家具・木工職人にルーツを持つ場合は他にも有り、ベーゼンドルファー(Bosend

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Erard

Erard

最初にご紹介するのはErardです。カタカナ表記では「エラール」となります。残念ながらフランス語も疎いのですが、フランス語では末尾の子音を発音しない単語があるそうです。

今日の日本でフランスのピアノとなるとPleyelが先ず名前が上がります。
ショパンとの組み合わせで語られることも多く、知名度という点においてはErardは少し分が悪いかもしれません。

しかし、ErardとPleyelではそもそ

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ご挨拶

ご挨拶

ピアノの調律や修理をしています。

以前、フランスの古いピアノの演奏に大きな衝撃を受けたことがあります。自分が知っていたピアノとは全く違う音色と雰囲気。そこには全く違う世界が有ることを知りました。もっともそれは自分が狭い狭い世界しか知らなかったわけではありますが、いつの日かフランスのピアノに向き合ってみたいと思いました。あの時から時は流れましたが、今回幸いなことにその機会を得ることが出来ました。

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