人を動かすには

おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。

この記事では、フランスの心理学者 ル・ボンの教えをもとに、
「人を動かすには」について紹介しています。

自分一人ではどうしようもないことが、この世には沢山あって、
協力を得ることが必要だけど、コツがわからない人はいませんか。

説得しようと必死になるあまり、空回りしてしまって、
熱量や理論だけでは納得してもらえない経験はないでしょうか。

人を動かす際の秘訣について、ル・ボンは下記のように説きます。


・人々は、イマージュ(心象)によって物事を考える

 人々に何かを訴えかける際には、思考ではなく、感情に訴えかけ、
 想像力を掻き立てることが秘訣である

この、想像力を掻き立てる方法で、多くの人から支持を得た歴史的偉人が、
ナポレオンです。

・特に、ネガティブであったり、過激である情報は人々を刺激しやすい

・意味の曖昧な、漠然とした言葉の方が、人々から支持を得やすいのだ

・人は幻想を追い求めやすい生き物であるから、真実を語るよりも、

 夢を語る人物に、人はなびきやすいのである


論理的に人を説得しようとするのではなく、感情に訴えかけることが秘訣
というのが、ル・ボンの教えの結論です。

現代社会では、証拠や合理性を求められる機会が多く、忘れがちな部分なのが、
感情に訴えかけるというポイントです。

人は誰しも、悩みや苦しみを抱えながら生きていることでしょう。

そこを刺激することによって、人は賛同し、協力したくなるという心理ですね。

例えば、目の前に貧困で困っている子供がいたとします。

Aさんは幼少期に貧困の経験があります。
一方で、Bさんは裕福な家庭に育った人です。

さて、どちらの方が、目の前の貧困にある子供を熱心に救おうとするでしょうか。

これは、Aさんであることは想像に難くないことでしょう。

それは、Aさんの心の中に、貧困の苦しさを心象として抱いているからです。

Bさんは貧困は辛く苦しいものであることは想像できたとしても、
Aさんほどに理解し、共感し、心を動かされ行動を起こすことはないでしょう。

このように、人のネガティブな感情に刺激を加え、理論や合理性を薄め、
感情に訴えかけることで、人を動かしやすくすることがあるのです。

Aさんに貧困の子供を救済する義務はどこにもありませんが、
貧困の子供を一人でも救えることができれば理想的ではないだろうかと考え、
動くのです。

もしもあなたが、誰かを動かそう、動かしたいと考えるならば、
その人をよく知り、ネガティブな情報を差し出し、感情に訴えかけることで、
その人の行動意欲を掻き立てることができるかもしれません。

相手が野心家や理想を描くことが好きな性格なら、
夢を沢山語ることで、動かしやすくなるかもしれません。

常に明確に、端的に、合理的にということが望ましいのではなく、
感情に訴えかけるような、少し漠然とした、曖昧な表現が望ましいこともある。

人を動かす時の秘訣をぜひ覚えておいていただけますと幸いです。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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