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「いのちの車窓から」見えたもの

先日雑誌ダヴィンチにて連載中の星野源さんの「いのちの車窓から」が終了するとのお知らせがあった。

私は源さんの書く文章が本当に大好きで3か月に一度のこの連載も毎回とても楽しみにしていたので非常にショックが大きくしばらく落ち込んでいた。

しかしその後の星野源のオールナイトニッポンで源さんの口から直接連載終了に至った経緯とその想いを聞くことができ、完全に文筆を辞めるわけではないと聞いて少しほっとした。

そうして来たるべき最終回を迎える前に、読み直そうと文庫版を手に取った次第である。

もう単行本から合わせて何十回と読んでいるので、ここ最近の読み方は頭から読むよりもピンポイントでその時読みたい章を読んだり、ランダムに開いたページから読むなんてことをして楽しんでいた。

さて今日はどこから読もうかと机の上に置いた時に目に入ったのが裏表紙の帯。

”エッセイ2本分に相当する長い「文庫版あとがき」を新たに収録!”

あとがきから読む邪道スタイルで始めてみた。

遠い未来に実現できるか分からない希望を嘯くのではなく、今、生きることを諦めないために、今日や明日に楽しみを少しずつ置いていこう。

いのちの車窓から 文庫版あとがき

ぼろぼろ泣いた。
文庫版が発行されたのは2022年1月。
私たちが経験したコロナ禍のリアルに、そして源さんが見た希望のない景色に胸が締め付けられた。自分だって苦しいのに彼は生きることを諦めないためにいろんなことを私たちにシェアしてくれた。
彼はこの「いのちの車窓から」見た景色が2020年悪い方にアップデートされてしまったと書いている。ただその経験から、一度こびりついた景色は消せないかも知れないけど新しいものに変えることはできる、とも書いている。

2023年5月。
世の中がコロナ禍から次のフェーズに進もうとしている今。
時空の狭間をループし続けていたあなたはおそらくもう外に出たのではないでしょうか?
今年1月に開催されたReAseemblyの最終公演での源さんの涙を思い出さずにはいられない。

やっとベランダから出てトイレにも行けましたよね。これからおしっこの心配せずに好きなだけコーヒー飲んでほしい。
(胃が荒れない程度に)

ご本人から第2巻の準備に取り掛かりたいとの嬉しい言葉もあった。
きっと1巻とはまた違った行き先で違う景色が車窓から見られるのだろう。

普通こういうのは最終回の後に書くのだろうけど、きっと読んですぐには言語化出来ないと思うので先に言います。

何年にもわたる連載大変お疲れさまでした。
そして本当にありがとうございました。
源さんの文章に触れるたびに私の心は潤い豊かになりました。
源さんの思考の一部を覗かせてもらっているようでもあり本当に楽しかったです。
いのちの車窓から2でお会いできることを楽しみにしています。


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