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『「エリックサウス」稲田俊輔さんのレシピのつくりかた』イベントに参加してきた #noteクリエイターフェス

会場参加権が抽選で当たり、せっかくなので参加してきた。会場は新しいnote placeで、四谷から徒歩3分くらいのWeWorkの中。どうでもいいけどWeWorkって「イワーク」っぽく発音してしまうな。前のnote placeはイベントので行ったことがあったのだが新しい場所は初めて。キッチンスペースはなくなり、自分がやったのが飲食のイベントとしては最後だったらしい。

対談はスープ作家の有賀さん。9割くらいは稲田さんが喋っていたが、面白い内容だったので聞いていて75分があっという間に過ぎた。内容をざっくりと箇条書き程度に書く。

レシピの落とし所について

・今年の夏販売していたセブンのビリヤニの話からはじまった。昨年の日本米ビリヤニから始まり、地域を限定してのテストマーケティングを経ての今回のバスマティ使用ビリヤニ。結局売れたのは東京だけだったという説もあるが、それでも感慨深いものがある。
・初心者とマニアの落とし所を見極めているのがセブンイレブンのすごいところ。稲田さん自身もマニア向けのレシピと初心者向けのレシピは書けるけど、その間のちょうどいいところに落とし込むというのは単純にわからない。

エリックサウスでやらないこと

・作曲ではなく、あくまでDJである、というのが基本方針。現地の味そのままで出す。自分の頭で考えた瞬間に創作が入ってしまうので、日本人向けにアレンジすることはしない。たくさんあるレシピの中から好まれるものをピックアップす流ことはするが、多くの日本人に好まれる味が見つかるまで探すだけで、絶対に現地の創作アレンジはしない。

ミールスに関して

・初期は、食べ方をちゃんと説明しても幕の内弁当みたいにつまんで混ざらないように神経使って食べる人が多かったので、混ぜて食べるように勧めるポップを書いていた。
・時代がだんだん変わっていって、4-5年前には混ぜ過ぎる人が増えていった。最初から全部混ぜて食べるのは勿体無い食べ方なので、社会の変化と共にメッセージも変えていかないといけない。今度は混ぜすぎないで、最後に結果として混ざってもいい、くらいに変えた。

レシピ開発

・レシピは元々稲田さんが全て作っていたが、最近はスタッフが開発しているしなるべくその部分は人に任せている。毎日LINEでやり取りしている。スパイスカレーやインド料理の裾野が広がってきている。レシピはそのまま現地で食べた味をコピーして作るのではなくて、セオリーやパーツに分解して、コピーしたものを組み合わせるイメージ。それぞれのパーツごとのセオリーをコピーして、モジュールを組み合わせて作る。例えばテンパリングのやり方も合わせていいものといけないものがある。ヒンドゥー的なやり方とムスリムのセオリーが違ったりする。ムスリム的なマトンカレーを作るときにカレーリーフを加えたりはしない。

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