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リタイア後の生活の練習

僕は、FIRE(経済的自立+早期退職)を目指している。
情報を集めて、逐次調整をかけている状況だ。
5~10年くらいで実施可能だと見積もっている。

一方で、FIREした後の絶望の声というのも集めている。

きちんとした額を集められなければ、資産を取り崩す必要が出てくる。
そのため、病む。
せっかく貯めた資産が目減りしていくのが精神的な負担なのだ。
特にFIREするくらいまで資産を貯めたということは、定期収入さえあれば資産を形成する能力があったということで、それを否定される状況は苦しい。

就職という立場を辞めたものの、資産が足りずにバイトをすることになったりする。
バイトの時間が長すぎて、ただのフリーターと変わらなくなる。
正社員を続けていれば、もっとマシな待遇で働けていたのに・・。
ということも、ありふれている。

仮に資産が十分だった場合でも、暇過ぎて精神がおかしくなることもあるようだ。
何もすることがない。会社という唯一のコミュニティを失った。
自分の生きている意味が分からなくなる。
などなど。

その予行練習として、僕は2つのアプローチを取っている。

一つ目は、まず自分の生活をストレスのない範囲でどこまで切り詰められるか。
これは常々実践済みで、自分にとって何が必要で不要かを分けながら買い物をして確認している。
切り詰めることで、資産もその分貯まっていくので一石二鳥だ。

二つ目は、連休の度にリタイアしたつもりでその連休を過ごしてみている。
当然、リタイア後は一切働かなくなる訳だから、そういった予行練習はできない。
ただし、たかだか数日をきちんと楽しめないなら、1週間1ヶ月も何も仕事がなければおかしくなるだろう。

平日の仕事やら何やらを忘れて、好きな時に好きなことをやれるか試す。
当然、リタイア後にお金を散財はできないから、なるべく無料で楽しめることで満足ができるかを見ることになる。
それにストレスが貯まるようであれば、自分を維持するのにそれなりにお金がかかるので、リタイアが遅れる。

要は、単純に今の仕事を辞めたいのか、あるいは仕事自体を辞めたいのかということだ。
今の仕事が嫌で仕事自体を辞めたいというのは、目的と手段が異なっている。
今の仕事が嫌なだけであれば、転職をした方が良い。
仕事を一度辞めた後で、また同じような待遇に戻ることは難しい。
やりたいことがないのに、仕事だけ辞めても逆にストレスになる可能性が高い。

ということで、前述のように如何にお金をかけずに如何に自分を楽しませられるかを試している。
例えば、今週の金曜日は休みを取ったので4連休ということになる。
通常の土日に比べれば2倍の猶予があるので、いつもの週末より重要な機会だ。
無駄にお金を使わずに、かといってきちんと楽しめているのか。
その4日間が永久に続くとしても、後悔はないのかを考える機会になる。

また、一切仕事をしなくて良い時に本当に自分はこれをやるのか? ということも重要だ。
仕事をしないなら、仕事に関連する書籍などを一切読む必要がない。
単に趣味で読むのであればいいが、その趣味のアウトプット先がなくても本当にそれをするのか? は考えた方が良い。

この辺りが僕にとっては非常に難しい。
例えば、僕は『ワーク・ルールズ! ―君の生き方とリーダーシップを変える』という本を昨日購入した。
これはグーグルの人事責任者が書いた本だ。
買った理由としては、キャッシュバックキャンペーンで半額ポイントが戻ってくるからだ。
「お、いいね」と、思わず買ってしまった。

買ったばかりなので、非常にテンションが高く楽しんで読めると思う。
しかし、仕事を辞めた状態であれば、そもそもこんな本は読まないだろう。
ただ、ややこしいのは僕はこういった本が好きなことだ。
こういった本というのは、仕事の本という意味ではなく、自分に関連することに関して体系化された本が好きだ。

今僕は働いている。
ついでに言えば、5年間くらいは働くだろう。
となると、この本は自分にとって関連性が非常に高い。
仕事を辞めたら読まない筆頭の本だが、仕事を辞めた場合でも、こういうカテゴリの本は読まないとしても、こういった類いの本は好んで読むだろう。
仕事を辞めた時に、サバイバルに興味があれば、サバイバルに関連するような本を好んで読んだりするのだ。

逆に、仕事を辞めた後にサバイバルに興味がでそうではある。
けれど、今の僕はその必要性を感じないのでサバイバルの本を今の自分はのめり込んで読めない。
ややこしいけれど、僕はそういう人間なのだ。
今の自分に関係がありそうなものでないと、楽しめない。

これに関しては、自分の生き方が関係している。
前述の文に僕は「楽しむ」とかそういった事を書いたが、実際には楽しいという感覚はあまりない。
単に入り込めるかどうか、だ。
熱中しているかどうかと言い換えても良い。

僕は社会に出てから四捨五入で20年くらい経ってしまっている。
社会人になりたての頃は、あまりにもポンコツ過ぎて自分を改造した。
その改造の結果、自分にとって得になるモノやコトに過剰適用してしまっている。
なので、仕事に関連する本だろうがなんだろうが、進んで出来るようになったのだ。
逆に仕事と関連のない事には、抵抗感が非常にある。

例えば、僕は元々哲学が好きなのだが、哲学そのものは仕事のスキルに影響がし辛い。
より長期的な人生観などには作用するだろうが、明日やるべきことが作用しないので、純粋には楽しめなくなってしまった。
仮に哲学を見るとしても、仕事上の人間関係の哲学とか、即物的なものに吸い寄せられてしまう。

そういう意味では、4日間で『ワーク・ルールズ!』は読了するとは思うが、自分にとって興味がある本を読むという意味ではリタイア後にもやっていることだと思うのだ。
また、目の前に『サピエンス全史(上下)』もある。
上については、ある程度読み進めているので、これも読了すると思う。
上巻に比べて下巻は微妙という話も聞いているので、一旦上巻で切り上げようと考えている。
これは図書館で借りてきている本なので、読まないことに関する罪悪感はまったくない。

取り急ぎその2冊は読みつつ、ちょっと歴史を一回くらいはちゃんと知ろうと思った。
(『ワーク・ルールズ!』の方は、電子書籍なので風呂でしか読まないが)
急に思い至ったのだが、些末なテクニック本を読むよりは、既にある程度固まっている情報を頭に入れておこうと思ったのだ。
東洋思想的には歴史は繰り返すという事らしいし、仕事のやり方よりは固定化されたものだから、一回くらいはちゃんと読んでおこうという感じ。
図書館にいい感じの本があったので、予約申請だけしたので準備されたら取りに行く。

休日は、読みたい本がそれなりにあるので、その辺りのインプット。
インプットだけしていても仕方がないので自分なりのアウトプット。
それから、最近は毎日ログインボーナスを受け取るように生きようと思っているので、身体を気遣って軽い運動などをする予定だ。

何か面白そうなことを思いついたら、そっちを優先するのでどうなるか分からない。
答え合わせは日曜日の夜に書こうと思う。
自分自身を実験台にして、毎日、あるいは必要なタイミングで実験をするのは楽しい。
なんでこんな事が楽しいと思うのかは、ちょっと自分では分からないけれど。
まぁ、それも現実に過剰適用しようとした結果なのかもしれない。


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