見出し画像

「健康上の理由」は無責任?

 491回目です。φです。

 今日の速報には驚きました。安倍首相が辞任されたとのこと。私はSmartNewsで知りました。Reutersで日本のニュースを知るという結構不思議な知り方です(笑)

 abruptly、と書かれるくらい、驚きのニュース。体調があまり思わしくないようでしたが、無理をなさっていたんだなぁと思いました。潰瘍性大腸炎は難病ですし。

 私がしょっちゅうお世話になっている難病センターでも紹介されているので、もし気になる方がいらっしゃったらご覧ください。ちなみに日本での「患者数は166,060人(平成25年度末の医療受給者証および登録者証交付件数の合計)」とあって、結構多いのだなぁと思いました。

 久しぶりに難病センターで自分の難病を調べましたが、日本では30~60名かぁ。まぁどの病院行っても「なにそれ?」な反応されるのは当然ですね、と思っちゃったり。

 さて、私は安倍首相の突然の辞任は健康上、どうしようもなかったことだと思います。誰も「はい明日難病悪化しますようにー!」とか祈らない。難病じゃなくても、病気は自分の都合に合わせることはできません。薬で云々とか言う人もいるけれど、薬ですべて解決できるものではありません。

 辞任に関して否定的な意見も持つ人がいるそう。分からなくもない。突然過ぎるし、あまりにも後のことが考えられていない。

 けれども、首相自身でどうこうできるものでもない。だから「仕方がない」で私は良いと思う。仕方がない。他に方法がない。健康を最優先にするのは人間として当然の権利です。

 健康上の理由なら、と肯定的な意見もあるけれどね。安心しました。

 否定的な意見を見て、「日本はこれからも働き方も考え方も変わらないかもなぁ」と私は感じました。個々人の年代や背景での、否定的な意見か肯定的な意見かの割合とか調べたら「将来は変わるかも?」という結果を出すことはできるかもしれないけれど。今のところ私には知る術がない。一個人の意見として書きます。

 首相だって人間です。コロナで政策がとられてからずっと働き続けた。健康を害して当然だった、と言えると思う。休まずに神経張りつめて仕事し続けたら、どんな健康上問題のない人でも問題が発生します。心かもしれないし、体かもしれない。両方かもしれない。

 どんな立場の人であれ、健康が損なわれるのは突然です。だからどの人に対しても「健康上なら仕方がないね。ゆっくり休んで。」となるのが人を人として扱って、誰もが生きやすい社会じゃないかな、と思う。

 「健康上の理由で急にやめていいと思っているのか?」という意見に、私は「健康を害してまでも働けと?」と思う。もしかしたらその意見を持つ人は健康を害したことがないかもしれないし、健康を害しても働いた人かもしれない。けれど、健康が何より優先される。人間だから。仕事に命を捧げなければいけない理由なんてないんです。

 職種によっては命を捧げるといっても過言ではないものもあります。けれど、ほとんどはそうではない。健康第一です。

 健康じゃなければ、良い判断だって下せないこともある。ベストな状態で働くことこそベストな結果を残せる。私はそう思います。

 これは私という難病患者の意見だけれど、「難病だからやめていいと思っているのか?」と私が聞かれたら、「難病だからやめるんです」となると思う。まぁ私の場合は難病で直接的にどうこうなることはおそらく無いけれど。常に発症してるとも言えますし。

 健康を最優先に働く。人間として当然のことだけど、なぜか難しい。社会全体に「健康第一」が浸透するのは、こんなにも難しいことなのでしょうか。

 誰かが健康を害して休んだ・やめた。それに対して批判的な意見があるのは、正直問題しかないと思う。批判する意見が多いとそれが主流になって、また誰かが健康上の理由で何かあると批判が起こる。それが当然になってしまう。当然になってからは、修正することは難しくなる。

 どんな役職だろうが、人間です。人間だれしも健康なんて簡単に損なえます。残念ですが。だからこそ健康に働くことが大切で、休むことだってやめることだって必要で、最善の選択かもしれないんです。

 私は「自民党がんばれー!応援してるよー!」とかではありません。詳しくは書かないけれども、猛烈に彼らの支持者ではない。けれど、人として、安倍首相には休んでほしいな、体を大切に、と思う。役職云々立場云々じゃなくて、ただのひとりの人間として、そう思います。

 もし自分が難病で、「健康上の理由?そんなの無責任だ!」と言われたら?

 それを誰もが考えて、今後の社会が変わっていくといいな。そしたらきっと、多くの人がもっと働きやすくなると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?