働くこととハードル。
480回目です。φです。
今日は通院日で、1年ぶりにその先生に会った。一応は心療内科なのだけど、実際には私は甲状腺でかかっています。不思議な感じがするけれど(笑)
その先生との会話で、ちょっと思ったこと。発達障害って知らないと本当に「なんで?」なのかもしれない。
その先生は発達障害が専門ではないので、名前程度しか知らないような感じです。まぁ誰もが専門と言うものを持っているので、世に知れ渡っている程度の知識しかなくても当然。医者だろうがなんだろうが、専門外はあるものです。
今どうしてる、仕事は?と質問された。私にとって「どうしている?」というような抽象的な質問は苦手中の苦手。「どうとは…?」と少々フリーズする。何に対してだろう、どの側面でこの人は知りたいのだろう、どこまで詳細を知りたいのだろう、とか。
「定義をください!」か「もっと明確に!」と言いたいところです。それが抽象的な会話が苦手、の特徴なんだろうなぁと思う。
仕事をやっては色々と発生する問題について説明。免許は取れたけれど、立体視ができないから車の運転は控えるように言われ、運転の必要がある仕事は不可。聴覚情報処理障害があるから、音だけの情報だと指示が分からない、そういった指示がメインの仕事は無理。関節の形成不全で、しゃがむ動作のある仕事はドクターストップ。
まぁこれ以上に色々とあるのですが、つい最近の仕事で問題になったのはここら辺。それらを伝えると、「それは仕事が難しい」とのこと。
「それをしなくて済む仕事が見つかればいいね」「ゆっくり見つけていけばいい」、そう言われたけれど、なかなか見つからないものです。
話をしていて思ったこと。発達障害って、仕事でできないことがたくさん分かってきます。あれをやったら「全部できなかった」、別のことをやったら「半分くらいはできるけれど○○が難しい」、とか。それは基本的な能力がまんべんなくついている人にとっては「苦手だけどできる」というものだとしても、私は「苦手だったら完全にできない」という感じになる。
教えられたらすぐに身につけられるものもあれば、何度やってもさっぱりできないこともある。能力の凸凹、そういうことなのです。練習云々じゃない。まるでその特定の技能に対するスキルが0じゃなくて、元からその数値自体がないみたいな。欠落している感じ、かもしれない。
しかしながら、見た目では分からないし、能力値を予測できるもの(例えば学歴や職歴)を知っていても分からないものです。自分自身も分からないかもしれない。
だからやってみたら「え、何から何まで分からない…できない…」ということに陥る。何がどうなってできないのかすら分からないほど、できないものです。
色々と経験したからこそ、私は電話でできないことがあること、音や色・光といった刺激がたくさんある環境だと仕事ができないこと、イレギュラーなことがあるとフリーズしてしまうこと、それらが分かってきた。
けれど、体験を通してでしか分からない。予測はできないものです。自分でもね!
できない理由を聞かれても、「なんでできないの?」と聞かれても、それは本人でも分からない。なぜできないのか、なぜ何度聞いても理解しないのか、さっぱり分からない。「どうして?」が積み重なっていって、メンタルに強烈な一撃が日々自分から自分へ与えられていく。自分以外からもね。
なぞに包まれているのです。ひとつの仕事がABCDEのスキルを必要とするのなら、BCDEはできる。でもAがどんなに回数しても努力しても説明を受けても、まるでどうにもならない。その結果、その仕事はできないことになる。
「あとAができれば!」だったとしても、Aのスキルを獲得することはおそらく一生かかっても無理なのです。スキルが欠如しているような状態だから、だと私は思う。
それが何度も発生して、まぁ仕事を転々とするのだと思う。まぁ私の結果ですが(笑)
できることもあるけれど、めちゃくちゃ無理をしていて。私が満期で終えることができた仕事がありましたが、なんとか適応しようと、仕事をこなそうと日々メンタル・フィジカル共に削りに削った。結果3か月の仕事の後、半年くらい休みが必要だった。休みの方が長いですね、私も「あれ、働いた分の給料よりも病院代の方が多いような…」とかも感じていましたとも!
できないところは、それが得意な人に回す。ひとつができなくても問題ない。
そんな働き方、能力の使い方があったらなぁ、と思います。「まんべんなくできること」が最低限のスキルって、ハードルが高すぎませんか?
能力の凸凹。聴いた感じだと「誰でもそうだよ!」って思われるだろうと思う。けれど、その凸凹って本人でも訳が分からなくなって、辛い経験を重ねてしまう要因でもある。私は自分の経験からそう思います。
働き方のハードルが下がればいいな。「これはできる!」という人が、その「できる」を最大限で活用できるような。そうすれば、働きたくても働けない人は減るかもしれない。
今のご時世、色々とあって多くの人が働き方を見直しているけれど、働き方改革がより多くの人に働き方を与えてくれるといいな、と思います。
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