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「太平記」を読んで。

 408回目です。φです。

 今日は気温が30℃になったみたい。びっくりです。南の方では35℃とかね…私も夏用マスク、買わないとね。

 冷房をつけつつ部屋の掃除をしていたのですが、本の片づけは相変わらず捗らない!(笑)

 中古として売ろうかな、と思う本を選ぼうとしたのですが、選べない…読んでいるうちに面白くなって、片付けどころじゃなくなるんですよね~。そしてやっぱり手元に置いておきたいな、で終了。本以外ならすぐ仕分けできるのにー!

 私は中学・高校時代の教科書もまだまだ現役で使っています。ふとしたときに読みたくなるし、忘れかけた知識を思い出すためにも役に立ちます。学校で教科書配られたら、とりあえず国語系は全部読んだし、資料集はお気に入りで休み時間も読んでいたものです。教科書って楽しい。

 学生時代、付箋を貼っていた箇所を見てみると、趣味も変わらないというか、好きなものが全く変わりないというか。「まだ好きなんだ~」と私も驚きます(笑)

 そんなこんなで、本の片づけだけは諦めました私。もう厳選しまくった本たちだけが残っているのだと思うことにします。他のところ片付けたから問題なし!

 片付け終わってから、読書。ついに読みました…!それについて書いていこうと思います。


 さて、これを読破!読み終わりましたよ「太平記」。

 Amazonで見つからなかったので、紀伊国屋書店で…と思ったら、在庫ありませんでした!

 これは太平記そのものではないのだけれど、だいぶ分かったきましたこの軍記物語の内容。有名な詩は原文で書かれてあるから、時代を感じることができつつ内容も現代文で分かる。良い本です!

 読み進めていくうちに分かったこと。室町時代を理解するうえで、太平記は読んでおくべきだということです。

 平家物語もそうだけれど、太平記も物語です。完全な歴史を残しているのではないし、フィクションだってあります。作者がどの視点に立って残したかも、影響してくる。中立の人が書いたわけではない。

 ですが、時代の流れ、誰がどう思って、何を思った戦いに挑んだか、所属したか、それは分かりやすい。物語だからこその分かりやすさがあります。

 学校で室町時代を上手くつかめていない方、ぜひぜひ読んでいただきたい。映画や漫画だったら分かりやすいし気軽に学べるかもですね!

 足利尊氏裏切りまくってるー!なんで北条倒したのー?弟毒殺ってわーぉ!島流しされ過ぎでしょ朝廷!…とか、私の学生時代の疑問だったのですが今更解決(笑)

 北条家が平家側とも知りませんでしたよ私…室町時代になっても、尚源平は対立していたということ、もっと早く知っておけばよかった、なんて思ったり。まぁ当時の私は興味がなかったのでしょう、多分(笑)

 この時代を学ぶことで「奇跡だ」と私が思ったことは、今でも天皇家が続いていて、世界最古の王朝だと言えることです。

 天皇家について色々と意見はありますが、この事実は誇っていいんじゃないかな、と私は思います。日本ってほんと…不思議だし最古めちゃくちゃあるし、面白い国だと思う。

 もし室町時代に入る直前、足利尊氏の行動が異なれば、この事実はなかったことでしょう。彼はどうやら天皇家には特別な畏敬を払っていたようです。知らなかった…。

 歴史は奇跡の連続で、偶然で、必然なのだと思う。「もし」のifの世界なんて何千通りにも考えられる。けれど、たったひとつの選択肢によって今があって、過去がある。そして未来に続く。

 不思議だなぁ、と私は歴史を学ぶときに常に思います。誰かの選択が歴史を大きく動かす。当たり前だけれどね。

 私が知って一番「えー?!そんなこと?!」と思ったのはベルリンの壁崩壊ですが(笑)

 きっと調べれば調べるほど、何度も読み返すようなことが原因で歴史は動いていくんだろうなぁ。面白い。

 「勘違いで歴史変わっちゃいましたエピソード」とかの本があっても面白そうですね。どの時代もありそうです。

 さて、太平記の内容について私の感想を書いていこうと思う。楽しかったので、これはもっと深く掘り下げて知りたいな、と読み終わって思いました。

 私が思ったのは、登場人物が多い。ひとりひとりの動きが印象に残って、誰もが主人公のようでした。もちろん「しっかりして!」と言いたくなるような人物も出てくるし、「悪役みたい…」と思わざるを得ないような人物もいる。けれども、誰もが花を咲かせているというか。

 戦国時代が私は一番動きがあって、エピソードが濃くて好きなのですが、太平記の人物たちも変わらない。安定しない時代を駆け抜けている様子が、なんというか…かっこよかった。太く短い人生、ってこれかな、と思います。

 今の時代だったら「なんでそんなに尽くすの?」とか聞かれるかもしれない。それほどに誰かに人生を賭けたり、自分の家名に誇りを持っていたり、どんな最期になるかを知っていながらも役割を果たしたり。鮮やかに生きているなぁ。一所懸命、ってこれかな。なんて思います。

 楠木正成が何故人気なのか、も私ようやく分かりました。これは好まれる歴史上の偉大な人物です。彼に焦点を当てた小説、読んでみたいと思いました。

 他にも気になる人物はたくさん。誰かに焦点を当てず、歴史の流れを描きつつ各々の活躍と心を知ることができる。この太平記、長く愛されるわけです。

 完全なフィクションじゃないことが驚く。ドラマチックに生きたんだろうな、当時の人たち。脚色はあっても、変わらないものだってあるはずだから。

 小説を、歴史の本を、もう数百年以上経った本を読んでも、私は心を動かされます。時代は違うし、言葉だって変わってきているし、何もかもが違う。けれど、心は変わらないんだろうと思う。語り継がれた言葉や生き様が、後世に残り受け継がれていく。どの時代の人が読んでも、共感したり感動したり、「なくしたくない」という気持ちを持って次世代に受け継いでいくんだろうなぁ。言葉、文章、本。得体のしれないパワーを感じます。

 図書館が開いていない期間で、私は大層本不足に陥っていたようです。毎日読み漁ってる(笑)

 しばらくは読書熱が冷めなさそうです。この熱量を持って知識を蓄えよう…!

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