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「Think clearly」を読んで。

610回目です。φです。

今日は一日かけて1冊の本を読破しました。すごく良い本で、これは何回も楽しめそう。

面白い本に出合うと、その著者が書いている本も探り探って見つけて読みたくなります。その著者が参考文献として挙げている本も読みたくなる。そうやっていると、読む本がどんどん膨大な量に…(笑)

しかしながら、今回読んだ本の参考文献は心理学や哲学のものもたくさんあって、どれもこれも引用された一文に惹かれました。世の中面白いものにあふれていると、ただの読書であってもそう思います。

さて、今日読んだ本はこちら。

「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」。タイトルの怪しさを少々気になりつつ手に取りました!よりよい人生って人によるよね!(笑)

人生をよりよく、なんて言われると、「どの時代の誰でも願っているし、誰でも願ってなかなか到達しないのだから難しいし不可能に近いことだ。」と思うかもしれません。よりよい人生のHOW TO本があるのなら、全員それを購入して読み漁って実践していることでしょう。そして世界中で幸福度ランキングは同じはず。人類に必要な本って大体多くの言語で訳されますし。

したがって、この本は誰かには参考になるし、誰かには参考にならないと思う。そして参考になったとしても、実践は難しいかもしれない。知っているのとやることは異なる。

まぁそんなことは置いておいて。この本自体はとてもシンプルです。こういった種類の本を読んだことがある人にとっては、割と馴染みのある言葉がかかれています。

人と比べない。今を生きる。大切なのはお金じゃない。経験こそ大切。柔軟に考える。固執しない。好きなものや人、ことに囲まれる…などなど。目次に書かれているので、気になった方はご確認ください。

「人と比べないようにしよう!」はよく言われることです。人と比べても何も起こらないし、嫉妬や落胆につながることもある。切磋琢磨、という言葉はあるから、良い作用ももちろん生み出すのだけれど。

人と比べないようにしよう、が別の方面で働いてしまったとき、いわゆる「自己中心的だ」という評価になってしまって、そのときに人の意見を聞いてしまって、凹んでしまって…というパターンだって存在する。なかなか難しいものですね。

しかしながら、自分を不幸にするくらいなら人と比べない方が良い。比べてもその人になることはないのだし、比べて自分が優れていても特に何かが劇的に変わるわけでもないのだから。

私がこの本で一番面白いと思ったのは、書かれている「人生の最善」が仏教的な雰囲気がしたから。

時代に合わせて自分の考えも柔軟に変える、だけど芯だけはしっかりと。流されることも大事、自分の人生なんて自分ですべて決定できるわけではないのだ。執着しない、いつか忘れてしまうし、物はなくしてしまうのだから。

そんな感じ。禅の考え方に似ているなぁ、と思いました。著者曰く、ストア派の考えのようですが。

ちょっと道はそれるけれど、昔の人ってすごいですよね。現代ですら人間に適応し支持される思想を考えていたのですから。パソコンもスマホも、ネット環境もない時代に。紀元前とか、果てしない昔のことなのに。

昔の人すごいな、と思うと同時に、人間進歩してないような、とも思います。微々たる進歩はあるのだろうし、人権的なことは大きく進んだのでしょうけれども。進んだ部分もあれば、退化した部分もあるのでしょうね。

哲学や心理学のことをさくっと知りたいな~という方は、この本おすすめです。色々カバーしていて、気になるものを見つけやすいかと思います。

さて、この本を通して思ったこと。

人にばっかりフォーカスしない。かと言って自分の気持ちを考えすぎない。目の前に起こっていることはほとんど偶然の産物で、自分が操作できていることなんて思い込みと言っても良い程。一瞬一瞬を大切に生きる。今を全力で、過去を振り返って美化しすぎない。

そういった、「色々考えすぎても意味ないよ!」というさっぱりとした視点が大事なのだということ、です。人間、考えすぎた結果動けなくて進歩がなかった、ということはたくさんあります。

人間の多くの後悔が、「やらなかった」という後悔らしいですしね。「やって後悔」よりも「やらなかったことを後悔」というのは、いかに行動することが大切なのかを語っているかと思います。やった結果、どうであれ経験が増えるわけです。大失敗、はい終わり、というわけでもない。とりあえずやってみる、というポジティブさが重要なのかもですね。

私も躊躇うことはあります。それらを来年はひとつひとつやっていこう。今年は思わぬ事態にできなかったことが結構ありますから…まぁこれは多くの人が、かもですね!

「どうしよう、もうだめかも」と思わず、何かしらの行動をする。行動しているうちに、きっと何かが見えてくるはずです。

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