PDCAはもう古い。今からはOODA!
今日はいつもと趣向を変えて、薬学的なことではないやつを。
薬剤師は、基本的には医師の指示に基づいて仕事をしているわけだが、現場での判断や臨機応変さが求められる場面も多い。そこに関係する話。
OODAは以下の語句の頭文字で、PDCAのワンステップ上のメソッドという感じ。
・Observe(観察)
・Orient(状況判断、方向づけ)
・Decide(意思決定)
・Act(行動)
Observeでは思い込みや予断を排除した「柔軟さ」・「臨機応変さ」が求められ、Orientは十二分に観察した後の的確な判断、Decideで具体的で実効性の高いプランが示され、実際にActをし、その結果を受けて次のOODAに移行するというサイクルになる(OODAループ)。
戦場で生まれたメソッドであるOODAは、いちいち本部の指示を待つことなく、現場での柔軟な判断や迅速な実行を最優先するため、観察やそれに伴う状況判断に重きが置かれている。
それに対してPDCAは進行中の管理・監視が需要視されるため、プロセスに焦点があったメソッドになっているところが大きな相違点。
昔のビジネス現場では、勘や経験に頼った計画・意思決定が主だったので、それらを是正するためにPDCAという考え方の導入が大きな貢献を果たしたようだが、いまやその考えが通用するのは一部の業界のみ。
ほとんどのビジネス現場ではPDCAはやりつくされ、かつ現場での柔軟な発想と臨機応変な実効性が求められる時代なので、次のステップであるOODAという考え方が必要になっている。
ただし、OODAを活用するには、現場で柔軟かつ的確に判断・実行できる優秀な人材の育成やそれに見合った企業としての姿勢などが事前に必要になるので、その点は要注意!そこが不十分なら、OODAよりもPDCAの方が効果的なこともある。
【2018/02/26記載】
仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。