セノーテダイビング【元セノーテガイドがオススメするセノーテ紹介!】 その1 セノーテ概要
今回は、2年ほど前までメキシコのカンクンでセノーテのダイビングガイドをしていた僕が、皆さんにセノーテの魅力について説明させて頂きます。
セノーテとは
セノーテは、中米ユカタン半島の石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸、泉のこと。
4000万年前よりも昔は、ユカタン半島の大陸は、元々、海に沈むサンゴ礁でした。
それを証明するように、セノーテの中には化石化した貝の化石があります。
氷河期に入ると、海水面が下がっていき、海の中にあったサンゴ礁が表に出てきた、もしくは大陸が隆起して、サンゴ礁が陸に出てきて、ユカタン半島が形成れました。
氷河期
表に出てきたサンゴ礁の陸の表面に、雨が降って表面に水が溜まります。
そして、サンゴ礁は石灰質なので雨水により浸水して、雨水が表面から地下へと侵水して行き、地下に地下水脈を形成して行きます。
地下水脈が形成された後に、氷河期のさらなる影響で、海水面はさらに下がり、
海と地下水は繋がっているので、地下の水は出て行き、そこに地下空洞ができます。
地下が空洞化してから、地上ではまた雨が降り、雨水が地表に溜まり、浸水して地下に向かって行きます。
地下空洞形成
地下洞窟の天井にまで達した雨水は、天井からポタポタ落ちて行き、石灰岩を侵食していき、鍾乳石を形成していきます。
そして、大きくなった氷柱状の鍾乳石は崩落して、天井が少しづつ削られていきます。
浸水→侵食→鍾乳石(つらら)形成→鍾乳石(つらら)崩落→天井が広がる
というプロセスを繰り返し、
遂に、地上近くまで薄くなった天井が、地表にある木の重さや地震により崩落し、地下空洞が陸上に姿を現します。
地下空洞の天井崩落
氷河期の間にこのプロセスが至る所で起こり、多くの地下空洞が形成され、
地表とつながりました。
そして、この地下空洞には猿人類が住んでいたり、小動物も住んでいた形跡が残されています。
地表は当時、氷河期だったので寒くて生活出来ず、地下で動物が生活をしていたそうです。
氷河期の終わり
今から約1万年前に氷河期が終わっていき、徐々に地球上に水が還元していき、
海水面が上昇していきました。
海水面が上昇していくと、元々、海と繋がっていた地下空洞には、海からの海水が入ってきます。
なので、現在の洞窟内にある地下水は12mよりしたが海水、それより上は淡水になっています。
なので、淡水と海水の間にできるラインをハロックラインと言います。
ダイビングでしか見えないラインです。
そして、これが今日の様な地下水脈を形成しました。
川が無いユカタン半島
先ほども説明しましたが、ここユカタン半島は元々がサンゴ礁でしたので、山が一つもございません。
なので、山がないので谷がなく、谷がないので川がありません。
この時代に生きていた古代マヤ人は、生活水を唯一供給できる地下水を利用して生きていました。
なので古代マヤ人にとって、この地下水は生活において、とても重要で神聖なものとして拝められました。
そこで、この神聖な地下洞窟をマヤ人は【セノーテ】と呼ぶようになりました。
セノーテはマヤの言葉で、【聖なる泉】という意味になります。
いかがでしたか?
今回は、簡単なセノーテの概要だけをお伝えしました。
次回からは、お勧めのセノーテポイントを紹介していきますので、楽しみにしていて下さいね!
¡Pure vida!
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