見出し画像

かおる奥様ストーリー④

かおるさんの第一印象を言葉にするとすれば、「本当にこの子なのか」と疑ってしまうような雰囲気を纏った嬢だった。もちろんいい意味である。デリヘル嬢であるということを忘れてしまう程の清楚さ、若さ。可愛らしいワンピースに身を包んだ彼女に声をかけられた時、俺はつい言葉を詰まらせてしまった。
「か、かおるさん?」
「ふふ、正解です。今日はよろしくお願いします」
 女性らしい曲線を描いた髪がふわりと揺れる。その毛先に沿って視線を移すと、そこには華奢な身体とは正反対のサイズを誇る胸があった。じっと見つめるのは失礼かと思い慌てて視線を逸らしたが、彼女はそんな俺の顔を覗き込む。
「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。これからたくさん仲良くなりましょうね」
 そう言って笑う彼女の表情は、早速俺の心を掴んで離さなくなってしまった。大人の色気と少女のような無垢さを併せ持つ彼女は、家に着いた後どんな態度を見せてくれるのだろうか。早速期待に胸を膨らませながら、俺は彼女の言葉に頷いたのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?