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おと奥様のストーリー①
月末の営業成績発表日。
アラフォーの俺、川村湊はホワイトボードに書かれた自身の成績に胸を張っていた。営業成績が一番だったからだ。
「おー、今月も川村が一番か」
部長が、ホワイトボードの成績を見て俺の名前を出した。
そう。部長の言う通り、今月も俺が成績トップなのだ。
俺が勤めている不動産会社は、営業成績が一番だと、五万円貰えるルールになっている。
俺は営業事務の女から五万円が入った封筒を貰った。
「お前、調子いいよな。これか?」
部長は俺に向けて小指を立てる。
「いたらいいんですけどね……」
俺は苦笑いをしながら、答えた。
「なんだ、お前もいい年だろ? 仕事はこいつらに任せて、女探して結婚しろ」
「部長、それ、セクハラですよ」
俺がそう指摘すると、部長はがははと笑った。
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