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Dry Shackからの語り

既にツイッターなどではちらちらと漏らしているのですが、12月1日から一新した(事前にβ版でリニューアルしていたけれど)我がサイト[Dodidn*]Dry Shack(乾いた家)について、あらためてここで、Utaro/青沼ペトロはいったい何を始めようとしているのか、表明しておきたいと思います。

誤解を最初に解いておこうと思うのですが、これって別に、サイトの見栄えを替えた――という単純な話ではないんです。
話を22年前くらいに戻しますと、その頃はまだ自分が20代後半で、演劇関係から身を引いた数年後のことですから、音楽制作に邁進中ということもあり、たいへん孤独な日々を過ごしていました。
キャノンのEOS kissという一眼レフのフィルムカメラを買ったばかりで、これでCDか何かのジャケットだとかビジュアルがつくれるよなあと思いつつ、初めての一眼レフで悪戦苦闘。腕がなかったんです。

近場の公園に行って、試し撮りなんかをしていると、カメラ好きのおじさんなんかがやってきて声をかけてくれて、ちょこっとカメラやレンズについてレクチャーしてくれたり、とかいろいろそういう思い出もあります。こっちがまだ若いから、相手をしてくれたんですね。
とあるウェブサイトで、外資系の商社に勤めるウェブ・オーナーの青年が、自前のクラシックカメラ(ライカやロシアカメラやニコノス)で旅行先の風景や家族を撮ってアップしていたりして、エッセイなども書き添えているのを見て、これだと直観しました。
自分の作品を、こんなふうにして体裁を整えて、ウェブで公開すればいいのだと。それが私のウェブ発信のはじまりです(フォトレタッチやウェブパーツを創るためのAdobeアプリとの最初の出合いでもあった)。

話が長くなるので、あいだをかなり端折りますけど、それ以降、さんざっぱら演劇やってる若手を応援したり、を作ったり、SNSでインフルエンサーの真似事をやってみたり、自前でショートフィルムを創ることを経験してしまった後の、ここ2年くらいの自分のこころざしとしては、半ば、「老兵は去るのみ」というようなことを頭に思い描くようになりまして、違う形で世の中を掻きむしりたいと思うようになりました。若い人が情熱をもってまっしぐらに突っ込むのとは違って、一歩も二歩も退いた、それでいて老後だとか地球環境についてもちゃんと考えておくみたいな、そういう漠然とした、孤立主義を意味するような「ガラパゴスでの創作活動」を考えてもいたのですが、より具体的な部分で、それがいったい何なのか、自分でもまだよくわかってなかったのです。

ようやく今年(2022年)になってわかってきたのは、初心にかえること。
私が少年時代に夢中になっていた映画館レコードショップオカルトの世界、無線通信ラジオ8ビットのコンピューター、街に繰り出してファストフードをほおばり、アメリカの荒涼とした町の風景なんかに憧れを抱いていたこと。もし世の中が、世界戦争に巻き込まれたら? もし宇宙人が飛来してきて、地球が危機に陥ったら? 何かの災害に巻き込まれたら? 自分なら、どんなサヴァイバル生活を送れるのだろうか――。そんな夢想をしていたわけです(アメリカのパニック映画大好き♡)。

かつてアメリカのヒッピー達の関心事が、私の少年時代のそういった関心事と実に深い部分でリンクしている気がして、そこに戻っていくべきかなと思いました。
そうした事柄を、トークというコンテンツで発信していこうと――。これがつまり、これから始める「涸れた話。」です。

まだなんだかよくわからないなあと思うかもしれませんが、不定期で「涸れた話。」をやっていきます。
これは、YouTubeで更新していく“ポッドキャスティング風トーキング”です。
アメリカ中西部の寂れた町のイメージを引きずりながら、寂れて誰も相手してくれない、聴いてもくれないどうでもいい男の、マニアックな話――。風が吹き、砂塵が舞い上がり、1日に数台しか車が通らない町。古びたダイナーでマスタードたっぷりのホットドッグを食い、隣の席でちらっと誰かが耳打ちしているオカルトチックな謎めいた話をつまみ食い。そんなところでしょうか。

 今後、不定期でやっていく「涸れた話。」のコンテンツを更新した時は、必ず情報を発信していきますので、Utaro/青沼ペトロのウェブサイト[Dodidn*]Dry Shack(乾いた家)を大切にブックマークしておいてください。
 ではジンジャーエールを飲みながら、その時まで。

[Dodidn*]Dry Shack(乾いた家) https://dodidn.com/
Utaro/青沼ペトロのTwitter https://twitter.com/twittutaro_7
青沼ペトロのnote.com https://note.com/petroaonuma/

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