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開高健『開口閉口』―やらされることの美学〈2〉

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。
Utaro名義の文芸ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました!
「開高健『開口閉口』―やらされることの美学〈2〉」

やらされ仕事にしては、あまりに周到で、勤勉で、徹底されすぎているじゃないか…。
それが、フォーサイスの原作をもとに実写化されたフレッド・ジンネマン監督の映画『ジャッカルの日』(1973年)における二人の男。
一人は、ド・ゴール将軍の暗殺を任された金髪の殺し屋で、もう一人は、その殺し屋を捜し出すべく抜擢されたずんぐりむっくりの刑事。
それぞれそういう仕事をやらされるわけですが、案外人間はそういう時にこそ光る、というのか、生きている実感を得るものなのかもしれません。

作家・開高健が絶賛しているフォーサイスの原作『ジャッカルの日』と比較しても、映画版ジャッカルはめちゃくちゃ面白いんじゃないか。これぞ映画、これぞポリティカル・スリラーだ! と声を上げて、ぜひ皆さんに観ていただきたい映画なのです。


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