「社員の皆様の身体と心を癒し、健康増進に貢献したい」【わたしのキャリアストーリー#04】
パーソルダイバースでは、「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションに掲げ、2300人以上の社員が働いています(2023年4月現在)。社員のうち7割以上が障害のある社員です。
”わたしのキャリアストーリー”では、多様性を尊重する組織で異なるバックグラウンドや経験を持つ社員が、どのように活躍し自己成長を遂げているのか、社員のインタビューを通して紹介します。
4回目は、パーソルダイバース 受託サービス第2本部 東京・千葉事業部 サテライトオフィスサービスグループに所属する沢田 和也。
彼は、ヘルスキーパー(企業内理療師)として、その能力や適性を活かし活躍しています。
※2023年10月取材当時の内容です。
ヘルスキーパー(企業内理療師)とは?
あん摩マッサージ指圧師などの国家資格を持つ視覚障害者の方が多く活躍する専門職です。企業内で従業員などを対象にマッサージを行い、健康増進に貢献することを目的としています。
現在、パーソルダイバースでは、11名のヘルスキーパーが活躍。従業員の日々の疲れやストレスから、心と身体のバランスを整えるサポートをしています。
学校で習得した資格を生かし、ヘルスキーパーとして勤務
―主な業務内容を教えてください。
パーソルグループで、人材派遣業を行うパーソルテンプスタッフが入居する TS池袋ビルが私の職場です。
従業員対象にマッサージを提供するリフレッシュルームの運営や、オフィスを訪問して施術を行う出張マッサージが主な業務となります。
私は、週に2回出張マッサージを担当し、都内のオフィスを訪問しています。1人あたりの施術時間は15分間で、多い日には1日で10人以上の方にマッサージ治療を提供することもあります。
最初は無口だったお客様が、マッサージの後に、「症状がよくなった!」と機嫌よく会話をしながら、回復を実感してくださったときに、やりがいを感じます。
―仕事をする上で大切にしていることはありますか?
私たちヘルスキーパーは、マッサージ治療を通じて、「身体の疲労だけではなく、日々の疲れやストレスから心をほぐしてあげることも重要な役割です。」そのため、お客様ひとり一人が心地よいと感じる会話のテンポや間の取り方を大切にし、癒しを提供したいという気持ちを持っています。
―その感覚、美容師さんに似ていますね。
「私たちヘルスキーパーは全員が視覚障害者です。お客様のことは、声の特徴や会話、体の骨格や症状などで覚えています。」
2006年のリフレッシュルームのオープン以来通っていただいている方や、指名してリピートをいただくお客様もいらっしゃるんですよ。
お客様と信頼関係を築きながら、リラックスしてマッサージを受けていただき、よりよい状態で仕事に励んでもらえたらと思っています。
―全員が視覚障害者と仰っていましたが、職場での工夫はありますか?
ひとつ目は、声がけなどのコミュニケーションです。
共有の物は元に合った場所にきちんと戻すこと、動かした場合には、動かした場所を適切に伝えるなど。
些細なことですが、私たち視覚障害者にとって、状態や環境を伝えるということは、とても大事なコミュニケーションです。
そのときに、「そういえば、この前のお客様のマッサージはどうだった?こういうマッサージをしたら喜ばれたよ。」など、メンバー同士で会話をするということも心がけています。
せっかく11人のヘルスキーパーがいるので、それぞれが独自のマッサージの技術や接客スキルがあります。
お客様により良いサービスを提供するため、日々お互いに技術や経験を共有し、向上心を持ち続けています。
そしてふたつ目は、不安に感じる部分を共有し、みんなでサポートし合うということです。
例えば、ヘルスキーパーとして入社後、最初の2か月程度はリフレッシュルーム内でのマッサージや接客などのOJTを行い、その後、出張先オフィスでのマッサージを担当していたくようになります。
その際に、出張先の交通手段や道のり、目印となる建物や音など、環境が認知できるようになるまで、スタッフが同行し訓練をするのですが、本人が望めば、出張マッサージを担当するようになってもスタッフが同行することもあります。
出張先では、お客様のマッサージに集中できるように皆でサポートをするようにしています。
また、同じ視覚障害のある当事者同士だから共感し合えることも多く、そのような点も大切にしていきたいと思っています。
仕事に対する価値観、今後挑戦したいこと
―沢田さんは、2022年8月からは指導スタッフとしても活躍されていますよね。
現在は新人スタッフの指導や、出張マッサージのシフト作成、サポート業務など、育成やマネジメントなどの業務も担当するようになりました。
新人スタッフには、「自分が誰にも負けない強みを持つことが、自信につながる」ということを伝えています。
私自身、ヘルスキーパーとしてはたらくための必要な資格を取得した後、さらに幅広く専門的な知識を身に着けるために、筑波技術大学で理学療法学を専攻しました。
豊富な知識は自分の自信にもつながっていますし、お客様に合わせたマッサージ手法や、声掛けなどの接客は誰にも負けない強みだと自負しています。
―最後に今後挑戦したいことを教えていただけますか。
多くの従業員の方に対して、良いマッサージを提供することで、健康増進に貢献できればと考えています。
そのためには、ヘルスキーパーとしてはたらくスタッフがベストなコンディションでなくてはいけません。はたらきやすい環境や運営体制の構築など、マネジメントについても学び実践していきたいと考えています。
また、ヘルスキーパーという職業を知っていただき、ぜひ利用していただきたいです。
多くの従業員の方々から必要とされていることを感じるたびに、この仕事をしていて良かったと思います。
こうした様々な人との出会いも、この仕事の素晴らしさのひとつだと感じています。
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