ノラ子猫あずかり日記 15   (猫小屋の出入口の寸法)

手づくりの猫小屋は、入り口の大きさを決めるのに苦労した。

悩んだのは、大人の野良猫が入ってこない大きさにしたかったからだ。

「子猫が入れて大人猫が入れないようにしたい。」

黒ブチの子猫は、門扉のすき間をすり抜けたので、すき間の寸法を測ってみると、7cmだった。

「最小寸法は、7cm以上だね。」

ところが、茶トラは門扉をすり抜けようとしない。

何度か頭を入れてみようとするが入らないようだった。

案の定、茶トラは門扉以外の場所を見つけて、黒ブチの後を追いかけて行った。

「7cmでは、茶トラが入れないみたいだね。」

ということで、入り口の大きさは、門扉より少し大きく作った。

【 巾9cm ✕ 高さ12cm 】である

この大きさは、黒ブチと茶トラの体格差を見て決めたので、最初のワクチン接種から帰ってきた時、茶トラが余裕で入れるのが確認できてホットした。

しかし、動物保護団体の人から

「子猫はすぐ大きくなるから、入り口はもう少し大きい方が良いですよ。」

と教えてくれたので、入り口を改良して現在の大きさになった。

【 巾12cm ✕ 高さ15cm 】である 

ネットで、猫の入り口ドアーを見ると、Sサイズで【巾15cm ✕ 高さ16cm 】なので、それより小さく作った形だ。

「大型ネコは入れないと思う。」

猫小屋の入り口は、子猫達が出入りできなくなるまで、この大きさで様子を見ることになった。

》 》 》 》 》 》

子猫達は毎日活発に動き回っている。

行動半径を広げて、隣の林の中で過ごす時間が増えてきた。

「林の中に、子猫の匂いが付いて広がっていっているから、地域の野良猫達に気づかれるのも時間の問題だね。」 

「いづれ野良猫が子猫の後をついてきて、猫小屋までやって来そうだね。」


やがて、心配していた事が現実になった。

猫小屋がある物置きに、この辺りで最近よく見かけていた大型の黒い野良猫がやってきたのだ。

その日の夕方、物置きで黒ブチと茶トラがふだんは出さない大声を上げて騒ぎ出した。

威嚇していたので、何かが来た事が分かった。

子猫2匹は猫小屋にいて、異変に気付いた子猫達が声を上げて威嚇したようだ。

その声に気付いて、リビングの扉を開けて様子を見に出ていったが、周りに何もいなかった。

ここ数日、防犯カメラに大型の黒い野良猫が家の周りにやって来ている姿が写っていたが、子猫達と猫小屋でニアミスしたのは初めてだと思われる。

「心配していた事が現実になったね。」

「これから、家の周りに野良猫が集まってくるよー」  

「ここをエサ場にしたくないので、夜は猫小屋からエサの器を引き上げようか〜」

猫小屋の入り口は、簡単に入れない大きさにしてあるので、今後どうするかは、しばらく様子を見てから考える事にした。

___ つづく ___


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